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せかぶ日誌
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2022 6 30 日 (木)
渓流魚と渇水
 





 今年は、飛騨地方は空梅雨となりました。下呂支所のある下呂市萩原町では、6月の降水量は119.5 mmにとどまり、観測史上最少の2014年(117 mm)に次ぐ少ない記録となりました。川はどこも水位が下がった状態が続いています。

 川の流量の変動は、増水と渇水に大別されます。湿潤な気候帯に位置する日本では、これまで主に増水の影響が調査されてきた一方、渇水の影響についてはあまり注目されてきませんでした。しかし、下呂支所の2014年の調査では、干出によるアマゴやイワナの死亡が確認されており、日本のような湿潤な気候帯においても渇水が渓流魚の生息に影響しうることが例示されました。

 将来、地球温暖化に伴う降雨パターンの変化によっては、増水だけでなく渇水の危険性が増大するという予測もあります。渓流魚の生息に影響する要因として、今後は増水だけでなく渇水にも留意する必要があるかもしれません。




干出した川の例(2014年)


参考文献

岸 大弼・大原健一・辻 寛人・コ原哲也.
 2020.渇水時の渓流におけるイワナ
 およびアマゴの干出事例.陸の水,
 87: 39-44.  < 外部リンク >




干出前(2014年6月8日)





干出後(2014年6月26日)




干出して死亡したイワナ




2022 6 29 日 (水)
環境収容力推定手法開発事業
研究打ち合わせ
 





 令和4年度「環境収容力推定手法開発事業」の渓流魚の課題の研究打ち合わせがオンラインで開催されました。

 下呂支所の職員は、今年度のアマゴやイワナなどの調査計画について説明し、国立研究開発法人水産研究・教育機構水産研究・教育委機構水産技術研究所や他県の研究機関の職員と意見交換を行いました。




2022 6 28 日 (火)
渓流釣りのルールを解説する
教材・プログラム
「魚つりのはなし」
 





 「魚つりのはなし」は、下呂支所で製作した教材・プログラムです。この教材・プログラムは、渓流釣りのルール「遊漁券を購入する、体長制限を守る、禁漁区で釣らない」を紹介するとともに、魚の模型を使用した釣り体験を通じて、自然繁殖魚の持続的利用の重要性について解説しています(関連記事:2020年1月24日)。

 魚の模型の数・全長・性比は実際の川の個体群の調査データに準拠しており、2019年7月にアマゴ版、2020年2月にヤマメ版を下呂支所で製作しました。このほか、他の機関への技術協力に取り組んでおり、2019年12月には国立研究開発法人 水産研究・教育機構中央水産研究所(現 水産技術研究所)でニッコウイワナ版が製作されています。

 これらの教材・プログラムは、小学校での総合学習、漁協組合員や遊漁者向けの勉強会などで活用しています(関連記事:2019年8月31日、9月28・29日、10月4・21・28日;2020年2月23日、9月27日、10月6日;2021年6月11・24日)。


渓流釣りのルールを解説する教材・
 プログラム 「魚つりのはなし」 
 < 紹介ページ >



















2022 6 27 日 (月)
ゲジ
 





 下呂支所の庁舎内にゲジが現れました。

 ゲジは、ヘビ(関連記事:6月8日)と違って職員にからみつくおそれはないため、いつも大目に見ています。










2022 6 24 日 (金)
ウシモツゴとイタセンパラの
生態等についての学習会
 





 希少魚の普及活動の一環として、県内の小学校にて、ウシモツゴとイタセンパラの生態等についての学習会を行いました。学習会に参加した児童の皆さんがとても熱心に話を聴いてくれてとても感動しました。

 子供たちがウシモツゴやイタセンパラを通じて少しでも希少魚や保全といったことに関心を持ってくれたらいいなと思っています。







2022 6 23 日 (木)
カワシンジュガイ
 





 カワシンジュガイは、イシガイ目カワシンジュガイ科カワシンジュガイ属の淡水二枚貝の1種です。

 カワシンジュガイは、北海道から中国地方にかけての限られた地点にしか生息していない希少種で、天然記念物に指定されている地域も少なくありません。岐阜県内では、郡上市や高山市の生息地が天然記念物に指定されています。近年、全国各地で生息状況の悪化が懸念されており、環境省のレッドリストでは絶滅危惧IB類(EN)に選定されています。また、環境省の特定第二種国内希少野生動植物種にも選定されており、販売・頒布目的での捕獲や譲り渡しが規制されています。

 カワシンジュガイは、県内外のいずれの生息地においても減少や絶滅のおそれがあるため、生息地の保全や生息状況の把握に取り組むことが望まれます。


参考文献

岸 大弼・伊藤健吾・秋山吉寛・竹内 基
 ・近藤高貴.2019.宿主に寄生中の
 カワシンジュガイ幼生が有する一時
 的な塩分耐性.Venus,77: 54-58.
 < 外部リンク >







2022 6 22 日 (水)
クモ
 





 下呂支所の庁舎内にクモが現れました。

 クモは、ヘビ(関連記事:6月8日)と違って職員にからみつくおそれはないため、いつも大目に見ています。










2022 6 21 日 (火)
飼育池の掃除
 





 下呂支所で飼育池の掃除を行いました。

 魚を飼育している池では、残餌や排泄物の掃除が必要です。また、水源の飛騨川(益田川)の増水時に濁った水が流入すると飼育池の底に泥が堆積するので、その都度、掃除しなければなりません。使用していない池でも藻が生えたり落ち葉がたまったりするので、使用を再開する前に掃除するようにしています。







2022 6 20 日 (月)
モリアオガエル
 





 渓流での調査中、近くの湿地でモリアオガエルの卵塊を発見しました(関連記事:2011年7月7日)。モリアオガエルは、池や湿地の上に張り出した木の枝に泡で覆われた卵を産むという特徴があり、ふ化したオタマジャクシは樹上から水中へ落下して生活します。

 モリアオガエルは、ヒル(関連記事:2021年6月26日、2022年6月7日)と違って職員の血を吸うおそれはないため、いつも大目に見ています。










2022 6 17 日 (金)
アオダイショウ
 





 下呂支所の飼育池でヘビの抜け殻が見つかりました。昨日、近くにいたアオダイショウがここで脱皮したようです。

 下呂支所は、飛騨川(益田川)の河原の薮がすぐ近くにあるためか、敷地内にさまざまなヘビが現れます(関連記事:2010年5月2日)。ヘビは、アオサギ(関連記事:2013年3月20日・11月26日、2014年7月21日、2015年1月8日)などの水鳥と違って、飼育魚を食害する心配はありません。ただし、マムシやヤマカガシといった毒蛇もときどき現れるので、草むらに近い場所では足元に注意しながら作業を行っています。




昨日




今日




全長 1.5 m










2022 6 16 日 (木)
渓流で魚類調査
 





 13・14日に引き続き、渓流で魚類調査を行いました。

 今日の調査でもアマゴ・イワナ・アジメドジョウ・カジカ大卵型の生息が確認されました。




アマゴ







2022 6 15 日 (水)
ダンゴムシ
 





 下呂支所の庁舎内にダンゴムシが現れました。通用口から無断で入ってきたようです。

 ダンゴムシは、ヒル(関連記事:2021年6月26日、2022年6月7日)と違って職員の血を吸うおそれはないため、いつも大目に見ています。
















2022 6 14 日 (火)
渓流で魚類調査
 





 今日も渓流で魚類調査を行いました。

 今日の調査では、アマゴ・イワナ・アジメドジョウ・カジカ大卵型の生息が確認されました。また、アマゴとイワナの交雑と考えられる個体も確認されました。この個体は、当研究所が確認したものとしては26河川 計36地点目の事例です(関連記事:2021年11月1日)。




アマゴ




上側: イワナ
中央: 交雑と考えられる個体
下側: アマゴ







2022 6 13 日 (月)
渓流で魚類調査
 





 渓流で魚類調査を行いました。

 今日は、アマゴ・イワナ・アジメドジョウ・カジカ大卵型の生息を確認しました。




アマゴ




カジカ大卵型




2022 6 12 日 (日)
配水池の管理
 





 下呂支所では、魚の飼育には井戸水と河川水を使用しています。ただし、井戸の水量に限度があるため、大部分の魚の飼育には河川水を使用しています。

 河川水は、飛騨川(益田川)から水路を使って導入しており、草や枯れ葉のほか空き缶などのごみも流れてくるため、昼夜を問わず、配水池にあるごみ取り用のスクリーンの掃除を行っています。特に、飛騨川の増水(関連記事:2021年8月13−15・17−19日)あるいは水路沿いの草刈り(関連記事:2021年6月13日)の際には大量の流下物があり、スクリーンがすぐに目詰まりしてしまうため、配水池に常時待機して回収しなければなりません。

 今日は、この水路沿いで草刈りが行われました。刈り払われた草が大量に流れてくるため、地元の方々の協力を得て回収にあたりました。










2022 6 10 日 (金)
渓流で魚類調査
 





 今日も渓流で魚類調査を行いました。

 今日の調査では、アマゴ・イワナ・アジメドジョウ・カジカ大卵型の生息が確認されました。




アマゴ




イワナ




2022 6 9 日 (木)
渓流で魚類調査
 





 渓流で魚類調査を行いました。

 今日の調査では、アマゴ・イワナ・タカハヤ・カジカ大卵型の生息が確認されました。




アマゴ




カジカ大卵型




2022 6 8 日 (水)
ヤマカガシ
 





 渓流での調査中、ヤマカガシが現れました。全長30 cmほどの小さな個体でしたが、臆することなくからみ付いて職員を恐慌状態に陥れました。

 調査地ではヤマカガシやマムシといった毒蛇が現れるので、注意しながら作業を行っています。










2022 6 7 日 (火)
河川調査
 





 揖斐川水系において、河川調査を実施しました。藻類の採取や、定点に設置した自記式水温計のデータ吸い出し等を行いました。

 調査中、違和感を覚えたので腕を見てみると、写真のとおりヤマビルに吸血されていました(関連記事:2021年6月26日、2022年6月7日)。このように渓流にも危険生物がいるので、注意が必要だと思い知らされました。
















2022 6 6 日 (月)
タモの補修
 





 下呂支所でタモの補修を行いました。

 タモは、野外での魚類調査や所内での飼育魚の管理に欠かせない道具です。使用頻度が高いので、よくほつれたり穴が開いたりしますが、その都度、職員が手作業で補修して、少しでも長く使用できるようにしています。










2022 6 3 日 (金)
渓流で魚類調査
 





 渓流で魚類調査を行いました。

 今日の調査では、アマゴ・イワナ・アジメドジョウ・カジカ大卵型の生息が確認されました。




アマゴ




2022 6 2 日 (木)
水温計のデータ回収
 





 下呂支所で水温計のデータ回収を行いました。

 下呂支所では、敷地内の井戸や水路など計6ヶ所で水温を計測しており、データ回収や電池交換を定期的に行っています。







2022 6 1 日 (水)
テントウムシ
 





 先日、下呂支所の庁舎内にナナホシテントウが現れました。

 テントウムシは、ヒル(関連記事:2021年6月26日、2022年6月7日)と違って職員の血を吸うおそれはないため、いつも大目に見ています。










記 事

渓流魚と渇水
環境収容力推定
手法開発事業
研究打ち合わせ
渓流釣りの
ルールを解説する
教材・プログラム
「魚つりのはなし」
ゲジ
ウシモツゴと
イタセンパラの
生態等についての
学習会
カワシンジュガイ
クモ
飼育池の掃除
モリアオガエル
アオダイショウ
渓流で魚類調査
ダンゴムシ
渓流で魚類調査
渓流で魚類調査
配水池の管理
渓流で魚類調査
渓流で魚類調査
ヤマカガシ
河川調査
タモの補修
渓流で魚類調査
水温計の
データ回収
テントウムシ


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