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< 11 月  1 月 >



2021 12 31 日 (金)
年末年始の飼育管理
 





 年末年始も職員が交代で出勤して飼育管理を行っています。

 下呂支所では、敷地全体を巡回して飼育池のスクリーンの掃除や給餌機への餌の補充などを行いました。


 本年はお世話になりました。ありがとうございました。来年もよろしくお願いします。








2021 12 30 日 (木)
水温計のデータ回収
 





 先日、下呂支所で水温計のデータ回収を行いました。

 下呂支所では、敷地内の井戸や水路など計 6 ヶ所で水温を計測しており、データ回収や電池交換を定期的に行っています。冬季は、他の時期と比べて電池の消耗が早いため、こまめに点検しています。








2021 12 29 日 (水)
年末年始の飼育管理
 





 年末年始も職員が交代で出勤して飼育管理を行っています。

 下呂支所では、敷地全体を巡回して飼育池のスクリーンの掃除や給餌機への餌の補充などを行いました。








2021 12 28 日 (火)
イワナの発眼卵の検卵作業
 





 先週に引き続き、下呂支所でイワナの発眼卵の検卵作業を実施しました。

 現在は、11 月下旬に人工受精を行った卵が発眼期を迎えており、検卵作業を順次進めています。











2021 12 27 日 (月)
飼育魚の体サイズ測定
 





 下呂支所でニジマスの体サイズ測定を行いました。

 同じ魚種であっても系統によって成長速度に差が生じることがありますし、同じ系統であっても飼育方法によって差が生じることもあります。下呂支所では、飼育魚の体サイズ測定を目的に応じて随時行っています。











2021 12 26 日 (日)
チャイロカワモズク
 





 飛騨地方の渓流でチャイロカワモズク (Sheathia arcuata) が出現し始めました。

 チャイロカワモズクは、小川や水路に生育する淡水産の紅藻の 1 種で、岐阜県内では冬から春にかけて観察されています。

 国内のカワモズク科は、いずれも分布が局所的である上に減少傾向にあることから、環境省レッドデータブック 2014 では、絶滅危惧 I 類 (CR+EN) に 15 分類群 (13 種、1 変種、1 品種)、絶滅危惧 II 類 (VU) に 4 種、準絶滅危惧 (NT) にチャイロカワモズクを含む 2 種、情報不足 (DD) に 1 種がそれぞれ選定されています。また、栃木県足利市では、ニホンカワモズク (Batrachospermum japonicum) の自生地が天然記念物に指定されています。

 カワモズク科は、環境改変に弱いため、集水域を含めて生育河川を保全することが望まれます。


参考文献

岸 大弼.2018.岐阜県高山市の苔川に
 おける食用藻類“すのり”の過去の分布
 および利用.地域生活学研究,9: 1-15.
 < 外部リンク >

岸 大弼・洲澤多美枝・袖垣一也.2020.
 岐阜県の小坂川支流における紅藻チャ
 イロカワモズクの生育環境.藻類,68:
 73-76.  < 外部リンク >











2021 12 24 日 (金)
カジカの産卵の準備
 





 下呂支所でカジカの産卵用の水槽を準備しました。

 下呂支所では、雌雄両方の親魚を産卵用の水槽に入れて自発的に産卵させています。産卵用の水槽は、普段の飼育用の水槽とは別に用意しています。

 カジカは、雄が川底の石と石の隙間を産卵のための巣として縄張りを持ち、そこに雌が訪れて産卵するという習性があります。下呂支所では、産卵期が始まる前に、巣となる材料を設置した水槽に雄親魚を入れて営巣をさせています。巣の材料には、石の代わりに屋根瓦や鉄製アングル材 (L 字鋼) を用いています。


参考文献

藤井亮吏・下村雄志・田原大輔・棗田孝晴・
 岸 大弼.2018.飼育環境におけるカジカ
 大卵型・中卵型・小卵型の卵および仔稚魚
 の生残状況.岐阜県水産研究所研究報告,
 63: 7-16.  < PDF >




産卵用の水槽




産卵用の水槽に親魚を入れる




鉄製アングル材 (L 字鋼)





2021 12 23 日 (木)
アマゴ・ヤマメの池出し
 





 下呂支所のふ化水槽 (関連記事 : 11 月 13・22 日、12 月 1 日) に収容したアマゴやヤマメの発眼卵のふ化が続いており、早いものは卵黄を吸収し終わって餌付け時期を迎えています。

 先日から、ふ化水槽からふ化盆を取り出し、稚魚を餌付け用の水槽や飼育池に移す作業を実施中です。下呂支所では、この作業を 「池出し」 と呼んでいます。餌付けのタイミングが遅れると稚魚の生残率が悪化するおそれがあるため、水温や稚魚の成育状況を勘案して池出しの時期を調整しています。




ふ化盆の中の稚魚を餌付け用の水槽に出す







アマゴのアルビノ
(関連記事 : 2020 年 5 月 18 日)








2021 12 22 日 (水)
飼育池の掃除
 





 先日、下呂支所で飼育池の掃除を行いました。

 魚を飼育している池では、残餌や排泄物の掃除が必要です。また、水源の飛騨川 (益田川) の増水時に濁った水が流入すると飼育池の底に泥が堆積するので、その都度、掃除しなければなりません。使用していない池でも藻が生えたり落ち葉がたまったりするので、使用を再開する前に掃除するようにしています。








2021 12 21 日 (火)
カワノリ
 





 カワノリは、関東・東海・近畿・四国・九州地方の一部の河川にのみ分布する淡水産の食用藻類です。

 カワノリは、古くから利用されてきた川の幸のひとつですが、現在はいずれの地方でも減少が懸念されており、環境省レッドデータブック 2014 では絶滅危惧 II 類 (VU) に選定されています。また、奈良県や大分県には、天然記念物に指定された生育地があります。

 岐阜県では、これまでに山県市・本巣市・揖斐川町の計 9 河川でカワノリが確認されています。しかし、本巣市や揖斐川町では報告が途絶しており、近年もカワノリが確認されているのは山県市だけになっていました (関連記事 : 2016 年 3 月 20 日、2021 年 5 月 5 日)。今後は、県内におけるカワノリの分布状況をあらためて調査することが望まれます。


参考文献

岸 大弼・下本英津子・山口晋一.2021.
 山県市の神崎川で再確認されたカワノリ.
 岐阜県水産研究所研究報告,66: 7-11.
 < PDF >














2021 12 20 日 (月)
イワナの発眼卵の検卵作業
 





 下呂支所でイワナの発眼卵の検卵作業を実施しました。

 今週は、11 月中旬に人工受精を行った卵が発眼期を迎えており、検卵作業を順次進めています。














2021 12 17 日 (金)
全国湖沼河川養殖研究会
マス類資源研究部会
 





 「全国湖沼河川養殖研究会 マス類資源研究部会」 がオンラインで開催されました。

 当研究所の職員は、ヤマメやイワナの親魚放流について報告しました。





2021 12 16 日 (木)
渓流釣りのルールを解説する教材・プログラム
「魚つりのはなし」
 





 「魚つりのはなし」 は、下呂支所で製作した教材・プログラムです。この教材・プログラムは、渓流釣りのルール 「遊漁券を購入する、体長制限を守る、禁漁区で釣らない」 を紹介するとともに、魚の模型を使用した釣り体験を通じて、自然繁殖魚の持続的利用の重要性について解説しています (関連記事 : 2020 年 1 月 24 日)。

 魚の模型の数・全長・性比は実際の川の個体群の調査データに準拠しており、2019 年 7 月にアマゴ版、2020 年 2 月にヤマメ版を下呂支所で製作しました。このほか、他の機関への技術協力に取り組んでおり、2019 年 12 月には国立研究開発法人 水産研究・教育機構中央水産研究所 (現 水産技術研究所) でニッコウイワナ版が製作されています。

 これらの教材・プログラムは、小学校での総合学習、漁協組合員や遊漁者向けの勉強会などで活用しています (関連記事 : 2019 年 8 月 31 日、9 月 28・29 日、10 月 4・21・28 日; 2020 年 2 月 23 日、9 月 27 日、10 月 6 日; 2021 年 6 月 11・24 日)。


渓流釣りのルールを解説する教材・プログラム
 「魚つりのはなし」  < 紹介ページ >




















2021 12 15 日 (水)
環境収容力推定手法開発事業
研究打ち合わせ
 





 令和 3 年度 「環境収容力推定手法開発事業」 の渓流魚の課題の研究打ち合わせがオンラインで開催されました。

 下呂支所の職員は、今年度に実施したアマゴやイワナなどの調査結果について報告し、国立研究開発法人水産研究・教育機構水産研究・教育委機構水産技術研究所や他県の研究機関の職員と意見交換を行いました。





2021 12 14 日 (火)
井戸の水位が低下
 





 このところ、下呂支所に隣接する飛騨川 (益田川) で減水が続いています。地下水の水位は飛騨川の水位と連動しているため、下呂支所の井戸も減水が続いています。

 下呂支所では、アマゴ・ヤマメなどの卵の管理や稚魚の飼育に井戸水が不可欠です (関連記事 : 11 月 13・14・22 日、12 月 1・3 日)。飼育用水の配分に細心の注意が必要で、職員の気苦労が絶えません。








2021 12 13 日 (月)
ニジマスの採卵と人工受精
 





 下呂支所でニジマスの採卵と人工受精を実施しました。

 今日の作業では、ニジマスのアルビノ (関連記事 : 1 月 20 日) の採卵と人工受精を行いました。




雌親魚からの採卵作業









受精前の洗卵作業 (等張液で卵を洗浄)




雄親魚から採取した精液




精液




受精前に精子の運動性を顕微鏡で確認




受精作業




受精卵を卵管理水槽に収容





2021 12 10 日 (金)
飼育魚の移動
 





 今日も下呂支所で飼育魚の移動を行いました。

 今日の作業では、A 号池のアマゴを B 号池に、A 号池のヤマメを B 号池と C 号池に、ふ化室の FRP (強化プラスチック) 水槽で飼育していたニジマスを A 号池にそれぞれ移動させました。














2021 12 9 日 (木)
飼育魚の移動
 





 下呂支所で飼育魚の移動を行いました。

 下呂支所では、主に屋外の飼育池でアマゴやニジマスなどを飼育しています。魚が混みあっている飼育池では病気が発生しやすくなるので、個体数や体サイズに応じて、より大きい池に魚を移し替えるか、いくつかの池に分けて飼育するようにしています。

 今日の作業では、A 号池で飼育していたアマゴやヤマメを B 号池にそれぞれ移動させました。










計数しながら 魚を新しい飼育池に入れる
(左手にカウンターを持っている)









2021 12 8 日 (水)
水温計のデータ回収
 





 13 日に下呂支所で水温計のデータ回収を行いました。

 下呂支所では、敷地内の井戸や水路など計 6 ヶ所で水温を計測しており、データ回収や電池交換を定期的に行っています。











2021 12 7 日 (火)
渓流で魚類調査
 





 渓流で魚類調査を行いました。

 今日の調査では、イワナ・ヤマメ・タカハヤ・アブラハヤ・カジカ大卵型の生息が確認されました。




イワナ




ヤマメ





2021 12 6 日 (月)
井戸の遮光シートの取り外し
 





 今週、下呂支所で井戸の遮光シートの取り外しを行いました。

 井戸の中に藻が生えると配水管が詰まりやすくなるので、春から秋は、藻が生えないよう井戸に遮光シートをかぶせています (関連記事 : 4 月 7 日)。しかし、冬は、雪の重みで破れる恐れがあるので、毎年、雪が降る前に遮光シートを取り外すようにしています。












2021 12 3 日 (水)
アマゴ・ヤマメの発眼卵をふ化室に収容
 





 先日、下呂支所でアマゴ・ヤマメの発眼卵をふ化室に収容しました。ふ化室への収容は、検卵 (関連記事 : 11 月 13・22 日) が完了したものから順次行っています。

 ふ化室では、まず 「ふ化盆 (ふかぼん)」 と呼ばれる枠付きの金網に発眼卵を 500〜1000 粒ずつ小分けして入れます。ふ化盆はいくつか重ねた状態で上下をひもで固定し、ふ化水槽の中に設置します。ふ化水槽では、ふ化盆の中で発眼卵をふ化させた後、仔魚期の終わりまで収容しています。




ふ化盆に発眼卵を小分けして入れる




発眼卵を入れた ふ化盆を重ねる




重ねた ふ化盆の上下をバンドで固定




ふ化水槽に入れる




くさびを打ち込んで固定




ふ化盆とふ化水槽との隙間を 縄でふさぐ







ふたをして遮光し、井戸水を
流しながら 餌付け直前まで収容






2021 12 2 日 (火)
飼育魚の体サイズ測定
 





 先日、下呂支所でニジマスの体サイズ測定を行いました。

 同じ魚種であっても系統によって成長速度に差が生じることがありますし、同じ系統であっても飼育方法によって差が生じることもあります。下呂支所では、飼育魚の体サイズ測定を目的に応じて随時行っています。








2021 12 1 日 (月)
ヤマメの発眼卵の検卵作業
 





 下呂支所でヤマメの発眼卵の検卵作業を実施中です。

 現在は、11 月中旬に人工受精を行った卵が発眼期を迎えており、検卵作業を順次進めています。




死卵




生卵








記 事


年末年始の
飼育管理

水温計の
データ回収

年末年始の
飼育管理

イワナの
発眼卵の検卵作業

飼育魚の
体サイズ測定

チャイロ
カワモズク

カジカの
産卵の準備

アマゴ・ヤマメの
池出し

飼育池の掃除

カワノリ

イワナの
発眼卵の検卵作業

全国湖沼河川
養殖研究会
マス類資源
研究部会

渓流釣りの
ルールを解説する
教材・プログラム
「魚つりのはなし」

環境収容力
推定手法開発事業
研究打ち合わせ

井戸の水位が低下

ニジマスの
採卵と人工受精

飼育魚の移動

飼育魚の移動

水温計の
データ回収

渓流で魚類調査

井戸の遮光
シートの取り外し

アマゴ・ヤマメの
発眼卵を
ふ化室に収容

飼育魚の
体サイズ測定

ヤマメの
発眼卵の検卵作業

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