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せかぶ日誌
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2017 年 3 月

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2017 3 30 日 (木)
人工産卵河川の河床材料の調査
 





 渓流魚の人工産卵河川は、2016 年現在、岐阜県内では2 箇所が運用されています。これらの人工産卵河川では、最適な産卵環境を維持するため、地元の漁協により産卵場の整備作業 (土砂の除去や砂利の敷き直し) が毎年秋に行われています (関連記事 : 2016 年 10 月 22 日)。

 サケ科魚類の卵は、産卵床に土砂が堆積すると、生残率が低下することが知られています。人工産卵河川でも土砂の堆積とその対策が課題になっています。下呂支所では、人工産卵河川の河床材料を一部採取し、土砂の堆積状況を調べています (関連記事 : 2016 年 9 月 27 日)。採取した河床材料の分別には、ふるい振とう機 (自動旋回ふるい)を使用しています (関連記事 : 2013 年 1 月 11 日)。




ふるい振とう機 (自動旋回ふるい)




ふるい





2017 3 29 日 (水)
水温計の設置
 





 先日、調査を行う予定の河川に水温計を設置しました。

 水温計が増水でも流されない場所、渇水でも干上がらない場所を探すのが大変です。








2017 3 28 日 (火)
ニジマスの採卵と人工受精
 





 下呂支所で今年 4 回目のニジマスの採卵と人工受精を行いました。

 成熟した親魚を選別して、引き続き来月も採卵と人工受精を行う予定です。










雌親魚からの採卵作業









受精前の洗卵作業 (等張液で卵を洗浄)




雄親魚からの採精作業




精液




受精作業




卵管理水槽に受精卵を収容





2017 3 27 日 (月)
飼育魚の移動
 





 下呂支所では、主に屋外の飼育池でアマゴやニジマスなどを飼育しています。魚が混みあっている飼育池では病気が発生しやすくなるので、個体数や体サイズに応じて、より大きい池に魚を移し替えるか、いくつかの池に分けて飼育するようにしています。

 今回の作業では、B 号池で飼育していたアマゴを C 号池に、A 号池で飼育していたヤマメを B 号池にそれぞれ移動させました。




A 号池




B 号池




C 号池





2017 3 24 日 (金)
岐阜県漁場管理委員会
 





 岐阜県内水面漁場管理委員会が岐阜市で開催されました。

 当研究所の職員が話題提供として、アユの増殖についての説明を行いました。





2017 3 23 日 (木)
カジカがふ化
 





 先週に引き続き、下呂支所でカジカの仔魚の回収を実施中です (関連記事 : 3 月 9・16 日)。

 カジカは、淡水でふ化させた後、仔魚から稚魚にかけての期間は人工海水で飼育しています。飼育初期の仔魚には、餌としてアルテミア (関連記事 : 3 月 10 日) を与えています。




ふ化用の水槽 (淡水 かけ流し)




飼育用の水槽 (人工海水 循環)




仔魚




全長 約 5 mm





2017 3 22 日 (水)
県政記者クラブ勉強会
 





 県庁において県政記者クラブ勉強会が農政課主催で行われました。

 今回は、当研究所の職員が 「小型アユの早期放流の有効性実証」 について説明を行いました。新聞社 4 社が参加され、研究内容の紹介後は活発な質問がありました。





2017 3 21 日 (火)
ニジマスの採卵と人工受精
 





 下呂支所で今年 3 回目のニジマスの採卵と人工受精を行いました。

 同じ系統の同じ年齢のニジマスで、かつ同じ池で飼育してきたものであっても、成熟の時期には個体差 (最大で 1 ヶ月ほど) が生じます。そのため、親魚の成熟度合いを毎回確認して、採卵可能な個体だけを選び出して採卵と人工受精を行うようにしています。














2017 3 20 日 (月)
梅が開花
 





 先週、下呂支所の敷地内の梅が開花しました。

 この梅の木は、例年は 3 月中・下旬に開花します (関連記事 : 2012 年 3 月 16 日・2015 年 3 月 27 日・2016 年 2 月 6 日)。今年の開花は、例年通りの時期でした。











2017 3 17 日 (金)
バイカモ
 





 バイカモは、キンポウゲ科バイカモ属の植物で、湧水の流入する小川や水路に生育する水草です。梅の花に似た形の白い小さな花を咲かせることから、「梅花藻」 と名付けられています。

 バイカモは、平成の名水百選の 「居醒の清水 (滋賀県)」 などに生育しているように、水質が良好な地点にしか分布していません。岐阜県内では、高山市・郡上市・下呂市などで発見されていますが、いずれも限られた範囲にしか分布していません。そのため、岐阜県レッドデータブックでは絶滅危惧 II 類に選定されているほか、宮川水系常泉寺川では高山市の天然記念物に指定されています。














2017 3 16 日 (木)
カジカがふ化
 





 下呂支所でカジカのふ化が続いています (関連記事 : 3 月 9 日)。

 カジカの仔魚は、ふ化から 1 ヶ月半ほどの間は人工海水を循環させた水槽で飼育します。循環水槽は、かけ流し水槽と異なり、水がすぐに汚れるので、スクリーンの掃除や人工海水の交換が欠かせません。手を抜くと大量死を引き起こすおそれがあるので、飼育管理をこまめに行う必要があります。




仔魚 (全長 約 5 mm)





2017 3 15 日 (水)
養魚講習会
 





 下呂支所で平成 28 年度養魚講習会 (マス類編) を開催しました。

 今回の講習会では、採卵や受精作業で使用する等張液や人工精漿の作成方法などについて説明しました。











2017 3 14 日 (火)
ニジマスの採卵と人工受精
 





 下呂支所で今年 2 回目のニジマスの採卵と人工受精を実施しました。

 親魚の成熟度合いを確認しながら、来週以降も採卵と人工受精を行う予定です。




雌親魚からの採卵作業




受精前の洗卵作業 (等張液で卵を洗浄)




雄親魚からの採精作業




受精前に精子の運動性を顕微鏡で確認




受精作業





2017 3 13 日 (月)
養殖魚の魚病診断
 





 下呂支所に県内の養殖場から魚病診断の依頼がありました。

 今週、診断の依頼があったのはアマゴです。養殖場は、自然界よりも高い密度で魚を飼育しており、病気が蔓延すると大きな被害が出る恐れがあるので、原因の把握と適切な対応が不可欠です。当研究所では、寄生虫・細菌・ウイルスの有無などを調べて死亡原因を明らかにし、養殖業者に対応策を指導しています。











2017 3 10 日 (金)
カジカの仔魚の餌
 





 下呂支所では、カジカの仔魚の餌として 「アルテミア」 を使用しています。アルテミアは、甲殻類の 1 種で、カジカの仔魚の飼育には欠かせない餌です。

 アルテミアは、乾燥状態の卵が市販されており、これを 28 度程度に温めた 3 % 食塩水中に入れておくと1 日でふ化します。下呂支所では、アルテミアを毎日ふ化させており、容器内のアルテミア (全長 約 0.5 mm) をプランクトンネットで回収して、カジカの仔魚に与えています。




アルテミアのふ化に使用しているボトル




ふ化したアルテミアをプランクトンネットで回収




アルテミアは橙色で、大量にいると、写真の
ように水が橙色に染まったように見える




カジカ仔魚の飼育水槽にアルテミアを投入





2017 3 9 日 (木)
カジカがふ化
 





 先日、下呂支所でカジカのふ化が始まりました。

 カジカは、ふ化から 1 ヶ月半ほどの間は人工海水の中で飼育します。毎年、この時期は、採卵作業 (関連記事 : 1 月 10・13・17・19・23・27 日、2 月 1・6・17 日) や検卵作業 (関連記事 : 2 月 2・8・14・23 日、3 月 1 日) のほか、飼育水槽や人工海水の準備で大忙しです。




ふ化用の水槽 (淡水 かけ流し)




飼育用の水槽 (人工海水 循環)




仔魚 (全長 約 5 mm)





2017 3 8 日 (水)
ニジマスの採卵と人工受精
 





 下呂支所でニジマスの採卵と人工受精が始まりました。

 この後、4 月中旬にかけて成熟した親魚を選別しながら採卵と人工受精を順次行う予定です。







親魚の選別作業




1 個体ずつ触診して、採卵可能な個体を選び出す







雌親魚から採取した卵







卵管理水槽に受精卵を収容





2017 3 7 日 (火)
カジカの飼育指導
 





 高山市でカジカの養殖に取り組んでいる 「カジカ養殖研究会」 のメンバーに対して飼育指導を行いました。

 仔魚が卵からふ化し始め、餌付けの段階に入ってきました。早くふ化した仔魚は目に見えて成長をしてきており、あと 10 日ほどで稚魚へと形を変える変態の時期に入ると思われます。そのころから、順次配合飼料を与え始めますが、配合飼料を与え始めると水質の悪化が早まりますので、飼育管理に慎重さが求められます。







仔魚




全長 約 5 mm





2017 3 6 日 (月)
タンスイベニマダラ
 





 下呂支所の敷地内の水路でタンスイベニマダラが発見されました。タンスイベニマダラは、湧水が流入する小川や水路に生育する淡水産の紅藻の 1 種です。

 タンスイベニマダラは、養老町の養老神社の境内にある環境省名水百選のひとつ 「菊水泉」 など、水質が良好な地点にしか分布していません。ただし、水質が良好な地点のすべてに分布しているわけではなく、その中でも特定の水質や水温でないと生育できないようです。下呂支所で今回発見された場所でも、井戸水が流入する 1 本の水路にわずかに生育しているだけです。

 タンスイベニマダラは、全国的に見ても分布が局所的であるため、環境省レッドリストでは準絶滅危惧 (NT) に分類されています。また、養老町では天然記念物に指定されています (関連記事 : 1 月 9 日)。

















2017 3 5 日 (日)
水路の掃除
 





 下呂市萩原町羽根地区で農業用水路の掃除が行われました。

 下呂支所の導水路も一時的に水を止めて、職員が草の除去・ごみの回収・水路の補修を行いました。




壁面の補修












2017 3 3 日 (金)
飼育池の掃除
 





 下呂支所で飼育池の掃除を行いました。

 魚を飼育している池では、残餌や排泄物の掃除が必要です。また、水源の飛騨川 (益田川) の増水時に濁った水が流入すると飼育池の底に泥が堆積するので、その都度、掃除しなければなりません。使用していない池でも藻が生えたり落ち葉がたまったりするので、使用を再開する前に掃除するようにしています。








2017 3 2 日 (木)
岐阜県水産研究所 研究発表会
 





 中濃総合庁舎 (美濃市) で平成 28 年度 「岐阜県水産研究所 研究発表会」 を開催しました。

 今回は、希少魚イタセンパラの生息域外保全、長良川のアユの産卵場の分布と仔アユの降下量など計 6 課題を発表しました。








2017 3 1 日 (水)
カジカの発眼卵の検卵作業
 





 今月も下呂支所でカジカの発眼卵の検卵作業を実施中です (関連記事 : 2 月 2・8・14・23 日)。

 現在、卵管理水槽に収容した卵が次々に発眼期を迎えており、職員が検卵作業に追われています。検卵完了後の発眼卵は、ふ化用の水槽に入れて管理しています。










カジカの発眼卵
(直径 約 2 mm 、重量 約 0.007 g)









記 事


人工産卵河川の
河床材料の調査

水温計の設置

ニジマスの
採卵と人工受精

飼育魚の移動

岐阜県
漁場管理委員会

カジカがふ化

県政記者クラブ
勉強会

ニジマスの
採卵と人工受精

梅が開花

バイカモ

カジカがふ化

養魚講習会

ニジマスの
採卵と人工受精

養殖魚の魚病診断

カジカの仔魚の餌

カジカがふ化

ニジマスの
採卵と人工受精

カジカの飼育指導

タンスイベニマダラ

水路の掃除

飼育池の掃除

岐阜県水産研究所
研究発表会

カジカの発眼卵の
検卵作業


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