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2016 年 3 月

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< 2 月  4 月 >


2016 3 31 日 (木)
カジカがふ化
 





 今週も下呂支所でカジカのふ化が続いています (関連記事 : 2 月 25 日、3 月 9・14・25 日)。

 カジカは、淡水でふ化させた後、仔魚から稚魚にかけての期間は人工海水で飼育しています (関連記事 : 2 月 23 日、3 月 30 日)。下呂支所では、ふ化用と飼育用の水槽をそれぞれ用意しており、ふ化用の水槽 (淡水のかけ流し) から回収した仔魚は、飼育用の水槽 (人工海水の循環) に移すようにしています。




ふ化用の水槽 (淡水 かけ流し)




仔魚が入った水槽を取り出す




飼育用の水槽がある施設に移送




仔魚を飼育用の水槽に移す




飼育用の水槽 (人工海水 循環)




仔魚 (全長 約 5 mm)





2016 3 30 日 (水)
人工海水の準備
 





 カジカの仔魚・稚魚の飼育 (関連記事 : 2 月 25 日、3 月 9・14・25・31 日) や、アユカケの親魚の蓄養や受精卵の管理や仔魚・稚魚の飼育 (関連記事 : 3 月 10 日) には、海水が必要です。内陸部にある下呂支所では、海から取水することができないので、人工海水を作成して使用しています。

 人工海水は、食塩・にがり・重曹などの主要な成分を調合して自作する場合 (関連記事 : 2 月 23 日) と、市販の人工海水の素を水に溶かして作る場合とがあります。今回は、市販の人工海水の素を水に溶かして作りました。人工海水は 100 % の濃度 (実際の海水と同じ塩分濃度) で作成しておき、必要に応じて薄めて使っています。














2016 3 29 日 (火)
ニジマスの採卵と人工受精
 





 下呂支所で今年 3 回目のニジマスの採卵と人工受精を行いました。

 同じ系統の同じ年齢のニジマスで、かつ同じ池で飼育してきたものであっても、成熟の時期には個体差 (最大で 1 ヶ月ほど) が生じます。そのため、親魚の成熟度合いを毎回確認して、採卵可能な個体だけを選び出して採卵と人工受精を行うようにしています。










受精前の洗卵作業 (等張液で卵を洗浄)




受精作業




卵管理水槽に受精卵を収容





2016 3 28 日 (月)
巡回指導
 





 養殖業者への巡回指導を行いました。

 今回は先週とは別の 1 軒を訪問し、飼育魚の流通状況や魚病の発生状況について聞き取りを行うとともに、飼育魚の生育状況を確認しました。





2016 3 25 日 (金)
カジカがふ化
 





 先週に引き続き、下呂支所でカジカの仔魚の回収を実施中です (関連記事 : 2 月 25 日、3 月 9・14 日)。

 カジカは、淡水でふ化させた後、仔魚から稚魚にかけての期間は人工海水で飼育しています (関連記事 : 2 月 23 日)。飼育初期の仔魚には、餌としてアルテミア (関連記事 : 3 月 11 日) を与えています。




ふ化用の水槽 (淡水 かけ流し)







仔魚を飼育用の水槽に移す




飼育用の水槽 (人工海水 循環)




仔魚 (全長 約 5 mm)





2016 3 24 日 (木)
巡回指導
 





 養殖業者への巡回指導を行いました。

 今回は下呂市の 1 軒を訪問し、飼育魚の流通状況や魚病の発生状況について聞き取りを行うとともに、飼育魚の生育状況を確認しました。





2016 3 23 日 (水)
カジカの飼育指導
 





 下呂市でカジカの養殖に取り組んでいる 「カジカ養殖研究会」 のメンバーに対して飼育指導を行いました。

 今年度は都合により採卵を見合わせているとのことでしたが、昨年度の採卵分の稚魚は順調に育っているようでした。稚魚の飼育管理方法についてのアドバイスを行うとともに、新たに整備している飼育施設について意見交換をしました。








2016 3 22 日 (火)
ニジマスの採卵と人工受精
 





 下呂支所で今年 3 回目のニジマスの採卵と人工受精を行いました。

 親魚の成熟度合いを確認しながら、引き続き採卵と人工受精を実施する予定です。




雌親魚からの採卵作業












雄親魚からの採精作業




精液




受精作業





2016 3 21 日 (月)
養殖魚の魚病診断
 





 下呂支所に県内の養殖場から魚病診断の依頼がありました。

 今週、診断の依頼があったのはアマゴです。養殖場は、自然界よりも高い密度で魚を飼育しており、病気が蔓延すると大きな被害が出る恐れがあるので、原因の把握と適切な対応が不可欠です。当研究所では、寄生虫・細菌・ウイルスの有無などを調べて死亡原因を明らかにし、養殖業者に対応策を指導しています。








2016 3 20 日 (日)
カワノリ
 





 カワノリは、関東・東海・近畿・四国・九州地方の一部の河川にのみ分布する淡水産の食用藻類です。

 カワノリは、古くから利用されてきた川の幸のひとつですが、現在はいずれの地方でも減少が懸念されており、環境省レッドデータブックでは絶滅危惧 II 類 (VU) に選定されています。また、奈良県や大分県には、天然記念物に指定された生育地があります。

 岐阜県では、これまでに山県市・本巣市・揖斐川町の計 9 河川でカワノリが確認されています。しかし、本巣市では 1990 年代を最後に、揖斐川町では 1950 年代を最後にそれぞれ報告が途絶しており、近年もカワノリが確認されているのは山県市の 1 河川だけになってしまいました。

 県内のカワノリに関する知見は不足しているため、文献を収集して情報を整理するともに、現在の生育状況をあらためて確認することが望まれます。








2016 3 18 日 (金)
滋賀県水産試験場との研究交流会
 





 本所で滋賀県水産試験場との研究交流会が開催されました。

 滋賀県水産試験場は養殖ビワマスのブランド化の取り組みなど、当研究所は大型マス類の鮮度保持 (関連記事 : 2 月 29 日) などについてそれぞれ発表し、活発な意見交換が行われました。








2016 3 17 日 (木)
春めく
 





 下呂支所のある下呂市萩原町では、今日の最高気温は 20 度を超えました。今年はすでに梅が開花しており (関連記事 : 2016 年 2 月 6 日)、例年よりも春の訪れが早いように感じられます。

 暖かくなると、ヘビが冬眠から覚めて活動を始めます。下呂支所では、毎年、ヘビが庁舎に出入りして職員を恐慌状態に陥れています (関連記事 : 2015 年 6 月 16 日、8 月 31 日、9 月 2・9 日)。今年も気温の上昇とともに職員の緊張が高まりつつあります。




空室





2016 3 16 日 (水)
養魚講習会
 





 下呂支所で平成 27 年度養魚講習会 (マス類編) を開催しました。

 今回の講習会では、県庁農政課水産振興室から水産防疫などについて、当研究所から大型マス類の鮮度保持 (関連記事 : 2 月 29 日) などについて説明しました。








2016 3 15 日 (火)
ニジマスの採卵と人工受精
 





 下呂支所で今年 2 回目のニジマスの採卵と人工受精を実施しました。

 親魚の成熟度合いを確認しながら、来週以降も採卵と人工受精を行う予定です。




親魚の選別作業 (1 個体ずつ触診して、
採卵可能な個体を選び出す)







雌親魚からの採卵作業





2016 3 14 日 (月)
カジカがふ化
 





 下呂支所では、今週もカジカが次々にふ化しています (関連記事 : 2 月 25 日・3 月 9 日)。連日、職員が仔魚の回収に追われています。

 カジカは、淡水でふ化させた後、仔魚から稚魚にかけての期間は人工海水で飼育しています (関連記事 : 2 月 23 日)。下呂支所では、ふ化用と飼育用の水槽をそれぞれ用意しており、ふ化用の水槽 (淡水のかけ流し) から回収した仔魚は、飼育用の水槽 (人工海水の循環) に移すようにしています。




仔魚 (全長 約 5 mm)




ふ化用の水槽 (淡水 かけ流し)




仔魚を飼育用の水槽に移す




飼育用の水槽 (人工海水 循環)





2016 3 13 日 (日)
水路の掃除
 





 下呂市萩原町羽根地区で農業用水路の掃除が行われました。

 下呂支所の導水路も一時的に水を止めて、職員が草の除去・ごみの回収・水路の補修を行いました。














2016 3 11 日 (金)
カジカの仔魚の餌
 





 下呂支所では、カジカの仔魚の餌として 「アルテミア」 を使用しています。アルテミアは、甲殻類の 1 種で、カジカの仔魚の飼育には欠かせない餌です。

 アルテミアは、乾燥状態の卵が市販されており、これを 28 度程度に温めた 3 % 食塩水中に入れておくと1 日でふ化します。下呂支所では、アルテミアを毎日ふ化させており、容器内のアルテミア (全長 約 0.5 mm) をプランクトンネットで回収して、カジカの仔魚に与えています。


参考文献

森美津雄・藤井亮吏.2012.カジカの初期飼育に
  おける日間摂餌量.岐阜県河川環境研究所
  研究報告,57: 11-14. < PDF >







全長 約 0.5 mm




アルテミアをふ化装置から回収




アルテミアは橙色で、大量にいると、写真の
ように水が橙色に染まったように見える




カジカ仔魚の飼育水槽にアルテミアを投入





2016 3 10 日 (木)
アユカケの採卵と人工受精
 





 先週、下呂支所でアユカケの採卵と人工受精を行いました。

 カジカは親魚を産卵用の水槽に入れて自発的に産卵させていますが (関連記事 : 1 月 11・18・21・25・28 日、2 月 1・12・19 日、3 月 2 日)、アユカケは自発産卵による受精卵の確保が困難なので、人工受精を行うようにしています。




雌親魚からの採卵作業









雄親魚からの精巣の摘出作業




摘出した精巣




リンゲル液 (体液に類似した液) の
中で精巣を破砕




上澄み部分を受精作業に使用




受精前に精子の運動性を顕微鏡で確認




受精作業




受精卵を金網に付着させる




金網に付着した受精卵




ふ化用の水槽 (人工海水 循環) に入れる




アユカケの卵は人工海水の水槽で管理
(淡水で管理するカジカの卵とは異なる)





2016 3 9 日 (水)
カジカがふ化
 





 下呂支所でカジカのふ化が続いています (関連記事 : 2 月 25 日)。

 カジカは、ふ化から 1 ヶ月半ほどの間は人工海水を循環させた水槽で飼育します (関連記事 : 2 月 23 日)。循環水槽は、かけ流し水槽と異なり、水がすぐに汚れるので、スクリーンの掃除や人工海水の交換が欠かせません。手を抜くと仔魚の大量死を引き起こすおそれがあるので、飼育管理をこまめに行う必要があります。




ふ化用の水槽 (淡水 かけ流し)




飼育用の水槽 (人工海水 循環)





2016 3 8 日 (火)
ニジマスの採卵と人工受精
 





 下呂支所でニジマスの採卵と人工受精が始まりました。

 この後、4 月中旬にかけて成熟した親魚を選別しながら採卵と人工受精を順次行う予定です。
















親魚の選別作業




1 個体ずつ触診して、採卵可能な個体を選び出す





2016 3 7 日 (月)
飼育魚の移動
 





 下呂支所では、主に屋外の飼育池でアマゴやニジマスなどを飼育しています。魚が混みあっている飼育池では病気が発生しやすくなるので、個体数や体サイズに応じて、より大きい池に魚を移し替えるか、いくつかの池に分けて飼育するようにしています。

 今回の作業では、FRP (強化プラスチック) 水槽で飼育していたニジマスを A 号池に移動させました。











2016 3 4 日 (金)
飼育池の掃除
 





 下呂支所で飼育池の掃除を行いました。

 魚を飼育している池では、残餌や排泄物の掃除が必要です。また、水源の飛騨川 (益田川) の増水時に濁った水が流入すると飼育池の底に泥が堆積するので、その都度、掃除しなければなりません。使用していない池でも藻が生えたり落ち葉がたまったりするので、使用を再開する前に掃除するようにしています。








2016 3 3 日 (木)
カジカの発眼卵の検卵作業
 





 今月も下呂支所でカジカの発眼卵の検卵作業を実施中です (関連記事 : 2 月 3・22 日)。

 現在、卵管理水槽に収容した卵が次々に発眼期を迎えており、職員が検卵作業に追われています。検卵完了後の発眼卵は、ふ化用の水槽に入れて管理しています。




卵塊をほぐしながら、
ピンセットで死卵を 1 粒ずつ除去




カジカの発眼卵
(直径 約 2 mm 、重量 約 0.007 g)




検卵完了後、ふ化用の水槽で管理





2016 3 2 日 (水)
カジカの採卵
 





 下呂支所でカジカの採卵が続いています (関連記事 : 1 月 11・18・21・25・28 日、2 月1・12・19 日)。

 産み付けられた卵は、卵管理用の水槽に移して管理しています。この後、発生が進んだ卵から、検卵作業 (死卵や水カビの除去) を順次行う予定です (関連記事 : 2 月 3・22 日)。







鉄製アングル材の裏側 (天井部分) に
産み付けられた卵塊














卵塊を卵管理用の水槽に収容





2016 3 1 日 (火)
ニジマス親魚の選別作業
 





 下呂支所では、今月から 4 月中旬にかけてニジマスの採卵と人工受精を実施する予定です。

 今日は、H 号池で飼育してきたニジマスの親魚を取り上げ、雌雄の選別作業を実施しました。親魚の成熟度合いを確認しながら、早ければ来週から採卵と人工受精を行う予定です。







雌雄の選別




雪はないが、網が凍る寒さ








記 事


カジカがふ化

人工海水の準備

ニジマスの
採卵と人工受精

巡回指導

カジカがふ化

巡回指導

カジカの飼育指導

ニジマスの
採卵と人工受精

養殖魚の魚病診断

カワノリ

滋賀県水産試験場
との研究交流会

春めく

養魚講習会

ニジマスの
採卵と人工受精

カジカがふ化

水路の掃除

カジカの仔魚の餌

アユカケの
採卵と人工受精

カジカがふ化

ニジマスの
採卵と人工受精

飼育魚の移動

飼育池の掃除

カジカの発眼卵の
検卵作業

カジカの採卵

ニジマス親魚の
選別作業


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