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2015 年 12 月

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2015 12 31 日 (木)
年末年始の飼育管理
 





 年末年始でも職員が交代で出勤して飼育管理を行っています。

 下呂支所では、当番の職員が敷地全体を巡回して飼育池のスクリーンの掃除や給餌機への餌の補充などを行いました。






 本年中は、格別のご高配を賜り、ありがとうございました。来年もよろしくお願いします。





2015 12 30 日 (水)
フードタイマー
 





 下呂支所では、先日からアマゴ・ヤマメの餌付けを行っています (関連記事 : 2015 年 12 月 23 日)。

 通常の水槽では自動給餌器 (関連記事 : 2013 年 7 月 10 日) を使用し、数千〜1 万尾ほどの稚魚に餌付けしています。しかし中には尾数が少なく、小さな水槽で飼育している系統もあります。こういった場合には観賞魚用のフードタイマーが役に立ちます。

 自動給餌器では目盛を最小にしてもある程度の量の餌が出るので、尾数の少ない池では食べ残しが大量にたまってしまいます。その点フードタイマーは、ひとつまみくらいの少量から調節できるので、重宝しています。特に稚魚は少しずつの量をこまめに与えて配合餌料に慣れさせるのが肝心なので、現在は 1 日に 2 時間おきで計 6 回の給餌をしています。







一番大きい稚魚用の餌 (右側)
および一番小さい餌 (左側)

来年の春には、右の大きな餌が
食べられるくらいに成長する




ヤマメ (上側) およびアマゴ (下側)

アマゴの特徴である赤い点はまだ現れず、
見た目では区別がつかない








2015 12 29 日 (火)
年末年始の飼育管理
 





 年末年始でも職員が交代で出勤して飼育管理を行っています。

 下呂支所では、敷地全体を巡回して飼育池のスクリーンの掃除や給餌機・フードタイマーへの餌の補充などを行いました。




カジカの飼育水槽







フードタイマー




餌の補充





2015 12 28 日 (月)
アユのエドワジエラ・イクタルリ感染症の
保菌部位の検討
 





 アユのエドワジエラ・イクタルリ感染症は、原因菌が感染しても発病しないことがよくあります。しかし、そのようなアユの体内のどの部位に原因菌が潜んでいるのかはよくわかっていません。

 下呂支所では、自然発病したアユ・実験的に感染させたアユ・河川で採捕した健康なアユを用いて、原因菌が潜んでいる部位を探る実験を行っています。実験感染魚の血液については検査済み (関連記事 : 9 月 11 日) でしたが、詳細な検討を行うため、脳・心臓・腎臓・脾臓・肝臓の検査も進めています。検査時の大敵はどこにでもいる雑菌で、これらの混入を防ぐため、細心の注意を払い、かつ迅速に実験を行っています。








2015 12 25 日 (金)
養殖魚の魚病診断
 





 下呂支所に県内の養殖場から魚病診断の依頼がありました。

 今回、診断の依頼があったのはアマゴです。養殖場は、自然界よりも高い密度で魚を飼育しており、病気が蔓延すると大きな被害が出る恐れがあるので、原因の把握と適切な対応が不可欠です。当研究所では、寄生虫・細菌・ウイルスの有無などを調べて死亡原因を明らかにし、養殖業者に対応策を指導しています。








2015 12 24 日 (木)
雪が降りません
 





 下呂支所のある下呂市萩原町では、例年 12 月にまとまった量の雪が降ります (関連記事 : 2012 年 12 月 10 日、2014 年 12 月 15 ・17 ・18 日)。しかし、今季は暖冬のようで、ほとんど雪が降っていません。

 雪が積もると除雪作業が大変です。その一方で、雪が少ないと雪どけ水も少なくなるので、翌年の春に水不足になるおそれがあります。どちらも施設の管理や魚の飼育に関わる問題なので、悩ましいところです。








2015 12 23 日 (水)
アマゴ・ヤマメの餌付け
 





 先日、下呂支所のふ化室でアマゴ・ヤマメの餌付けが始まりました (関連記事 : 12 月10 ・16 日)。早くから餌付けする分には問題ないのですが、タイミングが遅れるとその後の生き残りや成長に悪影響が生じます。また食べ残しの餌をこまめに掃除しないと、水カビ等が繁殖して病気が出やすくなります。

 毎年この時期は稚魚がちゃんと育つか心配で、気をもむ日々です。去年に続き今年も元気に餌を食べる様子が見られ、ひと安心しています。年末年始も、交代でふ化室の管理を行います。




自動給餌機





2015 12 22 日 (火)
タモの補修
 





 下呂支所でタモの補修を行いました。

 タモは、野外での魚類調査や所内での飼育魚の管理に欠かせない道具です。使用頻度が高いので、よくほつれたり穴が開いたりしますが、その都度、職員が手作業で補修して、少しでも長く使用できるようにしています。














2015 12 21 日 (月)
水路の掃除
 





 下呂支所では、魚の飼育には井戸水と河川水を使用しています。ただし、井戸の水量に限界があるため、大部分の魚の飼育には河川水を使用しています。

 河川水は、飛騨川 (益田川) から水路を使って導入しており、草や枯れ葉のほか空き缶などのごみも流れてくるため、昼夜を問わず、配水池にあるごみ取り用のスクリーンの掃除を行っています (関連記事 : 6 月 14 日・12 月 11 日)。また、通水性を維持するため、水路のそばに生えた草の除去作業を行っています。















2015 12 18 日 (金)
カジカの産卵準備
 





 下呂支所でカジカの産卵用の水槽の準備を始めました。カジカ小卵型は、河川では早ければ 12 月上旬に産卵を始める個体もいるようですが、下呂支所の飼育施設内では 1 月上旬に産卵が始まります。

 下呂支所では、雌雄両方の親魚を産卵用の水槽に入れて自発的に産卵させています。産卵用の水槽は、普段の飼育用の水槽とは別に用意しています。

 カジカは、雄が川底の石と石の隙間を産卵のための巣として縄張りを持ち、そこに雌が訪れて産卵するという習性があります。このとき、産卵は雄の営巣と同時に始まるのではなく、営巣して数日後に雄親魚の雄性ホルモンが増加し、フェロモンが含まれると思われる尿を放出し始め、それを頼りに雌が巣を訪れると考えられています。そのため、飼育環境下で採卵する際には、実際の産卵期が始まる前に、巣となる材料を設置した水槽にあらかじめ雄親魚を入れて、営巣をさせておきます。下呂支所では、巣の材料として石の代わりに屋根瓦や鉄製アングル材 (L 字鋼) を用いています。











参考文献

Koya Y, Fujii R, Yambe H & Tahara D (2015)
 Nesting behavior is associated with increased
 urinary volume in the urinary bladder during the
 reproductive period in small-egged Kajika,
 Cottus pollux SE. Ichthyological Research
 (online first).

Koya Y, Fujii R, Yambe H & Tahara D (2015)
 Hypertrophy and polysaccharide production in
 the kidney associated with sexual maturation
 of male small-egged Kajika, Cottus pollux SE.
 Ichthyological Research (online first).





2015 12 17 日 (木)
ケバエ
 





 下呂支所の横を流れる飛騨川 (益田川) の堤防にケバエの幼虫の集団が出現しました。どこからどう集まるのか、各地でときどきこうした集団が見つかるようです。

 人畜無害とのことですが、その光景はもはや受忍の限度を超えており、悪寒を禁じ得ません。ひたすら蠢動し続ける夥しい数の幼虫が、職員を恐慌状態に陥れました。


























2015 12 16 日 (水)
ヤマメの池出し
 





 下呂支所のふ化水槽 (関連記事 : 11 月 20 ・26 日) に収容したヤマメの発眼卵がふ化し、まもなく卵黄を吸収し終わって餌付け時期を迎えます。

 今日は、先週のアマゴに引き続き、ヤマメの稚魚をふ化水槽からふ化盆を取り出し、餌付け用の水槽や飼育池に移しました (関連記事 : 12 月 10 日)。下呂支所では、この作業を 「池出し」 と呼んでいます。餌付けのタイミングが遅れると稚魚の生残率が悪化するおそれがあるため、水温や稚魚の成育状況を勘案して池出しの時期を調整しています。




ふ化水槽から ふ化盆を取り出す




餌付け用の飼育池に移動




ふ化盆から稚魚を出す








2015 12 15 日 (月)
水温測定
 





 当研究所では、魚の飼育に使用する水の温度を計測しています。

 下呂支所では井戸水や河川水など、敷地内 6 ヶ所の水温を計測しています。水温は魚のふ化から成長、病気にいたるまで、飼育管理をするうえで欠かせない重要なデータとなります。

 現在使用している水温計は自動記録式であり、毎日確認・記録する必要はありません。しかし水温の低い時期は電池の消耗が早いようで、冬は普段よりこまめにチェックするようにしています。




井戸水の水温測定




河川水の水温測定




データの回収作業




得られた水温データ





2015 12 14 日 (月)
タヌキ
 





 先週の夕方、下呂支所の敷地内にタヌキが現れました。

 何の落ち度もありませんでしたが、職員が全速力で追い回して恐慌状態に陥れました。










疾走





2015 12 11 日 (金)
大雨
 





 昨晩からの大雨で下呂支所の飼育用水の水源である飛騨川 (益田川) が増水しています。

 下呂支所では、職員が水門の点検や飼育池のスクリーンの掃除など維持管理に追われています。




配水池に押し寄せた濁水と落ち葉




スクリーンから除去した落ち葉





2015 12 10 日 (木)
アマゴの池出し
 





 下呂支所のふ化水槽 (関連記事 : 11 月 20 日・12 月 3 日) に収容したアマゴなどの発眼卵のふ化が続いており、早いものは卵黄をまもなく吸収し終わって餌付け時期を迎えます。

 今週、ふ化水槽からふ化盆を取り出し、稚魚を餌付け用の水槽や飼育池に移しました。下呂支所では、この作業を 「池出し」 と呼んでいます。餌付けのタイミングが遅れると稚魚の生残率が悪化するおそれがあるため、水温や稚魚の成育状況を勘案して池出しの時期を調整しています。




餌付け用の飼育池




ふ化盆から稚魚を出す








2015 12 9 日 (水)
ふ化室の清掃
 





 下呂支所でふ化室の清掃を行いました。

 ふ化室は、アマゴなどの稚魚の餌付けを行う施設です。ふ化水槽 (関連記事 : 11 月 20 日・12 月 2 日) に収容したアマゴやヤマメの発眼卵は順次ふ化している模様で、このままの水温で推移すれば、餌付け水槽に移すのは今月中旬以降になる見込みです。稚魚は病気に弱いため、餌付け水槽に移す前に施設内の清掃や器材の消毒を行っています。











2015 12 8 日 (火)
井戸の遮光シートの取り外し
 





 下呂支所で井戸の遮光シートの取り外しを行いました。

 井戸の中に藻が生えると配水管が詰まりやすくなるので、春から秋は、藻が生えないよう井戸に遮光シートをかぶせています (関連記事 : 3 月 31 日)。しかし、冬は、雪の重みで破れる恐れがあるので、毎年、雪が降り始める頃に遮光シートを取り外すようにしています。








2015 12 7 日 (月)
長良川中央漁業協同組合 視察
 





 長良川中央漁業協同組合 (美濃市) の視察が下呂支所で行われました。

 当研究所の職員は、業務内容を解説した後、飼育施設を案内しました。








2015 12 4 日 (金)
全国湖沼河川養殖研究会
マス類資源研究部会
 





 「全国湖沼河川養殖研究会 マス類資源研究部会」 が 3・4 日に公益社団法人 日本水産資源保護協会 (東京都中央区) で開催されました。

 この研究部会では、イワナ・ヤマメ・アマゴの増殖や保全などに関する研究発表や意見交換が行われました。当研究所の職員は、渓流魚人工産卵河川の整備作業 (関連記事 : 10 月 24 日) に対する従事者の意識調査について発表しました。








2015 12 3 日 (木)
ヤマメの発眼卵をふ化室に収容
 





 下呂支所でヤマメの発眼卵をふ化室に収容しています (関連記事 : 11 月 20 日)。ふ化室への収容は、検卵 (関連記事 : 10 月 29 日、11 月 5 ・10 ・12 日) が完了したものから順次行っています。

 ふ化室では、まず 「ふ化盆 (ふかぼん)」 と呼ばれる枠付きの金網に発眼卵を 500〜1000 個ずつ小分けして入れます。ふ化盆は 9 枚程度重ねた状態で固定し、ふ化水槽の中に収容します。ふ化水槽では、井戸水を流してふ化盆の中で発眼卵をふ化させた後、仔魚期の終わりまで収容しています。




ふ化盆に発眼卵を小分けして入れる




発眼卵を小分けした ふ化盆を重ねて
バンドで上下を固定する




ふ化水槽に入れる




ふ化盆を水槽内に固定する




ふ化盆とふ化水槽との隙間を 縄でふさぐ




ふ化水槽に ふたをして遮光し、
井戸水を流しながら、餌付け直前まで収容





2015 12 2 日 (水)
飼育魚の移動
 





 下呂支所では、主に屋外の飼育池でアマゴやニジマスなどを飼育しています。魚が混みあっている飼育池では病気が発生しやすくなるので、個体数や体サイズに応じて、より大きい池に魚を移し替えるか、いくつかの池に分けて飼育するようにしています。

 今回の作業では、A 号池で飼育していたアマゴやヤマメをより大きい B 号池に移動させました。また、ふ化室で飼育していたニジマスを A 号池に移動させました。

















2015 12 1 日 (火)
渓流で魚類調査
 





 渓流で魚類調査を行いました。

 今日は、3 ヶ所の渓流で調査を実施しました。そのうち 1 ヶ所ではアマゴ・カワヨシノボリ、もう 1 ヶ所ではイワナ・アマゴ・タカハヤ・カジカ大卵型、残り 1 ヶ所ではイワナ・アマゴ・カジカ大卵型の生息がそれぞれ確認されました。











記 事


年末年始の飼育管理

フードタイマー

年末年始の飼育管理

アユの
エドワジエラ・
イクタルリ感染症の
保菌部位の検討

養殖魚の魚病診断

雪が降りません

アマゴ・ヤマメの
餌付け

タモの補修

水路の掃除

カジカの産卵準備

ケバエ

ヤマメの池出し

水温測定

タヌキ

大雨

アマゴの池出し

ふ化室の清掃

井戸の遮光シートの
取り外し

長良川中央漁業
協同組合 視察

全国湖沼河川養殖
研究会 マス類
資源研究部会

ヤマメの発眼卵を
ふ化室に収容

飼育魚の移動

渓流で魚類調査


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