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2014 年 10 月

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2014 10 31 日 (金)
アマゴ・ヤマメの採卵と人工受精
 





 今日も下呂支所でアマゴやヤマメの採卵と人工受精を実施しました。

 今日は、アマゴ 3 系統とヤマメ 3 系統の採卵と人工受精をそれぞれ行いました。そのうちアマゴ 1 系統の人工受精には、あらかじめ作成しておいた保存精液を使用しました (関連記事 : 10 月 10 日)。各魚種の各系統の親魚の成熟度合い確認しながら、来月も採卵と人工受精を行う予定です。







雌親魚からの採卵作業







受精前の洗卵作業 (等張液で卵を洗浄)





2014 10 30 日 (木)
岐阜県自然工法管理士スキルアップ講習会
 





 平成 26 年度岐阜県自然工法管理士スキルアップ講習会にて、当研究所の職員が講師を務めました。「魚類が往来できる河川−農業排水路−水田の空間ネットワークの再生」 というテーマで、農業排水路における魚類群集の種数に与える落差工の影響評価、水田内での魚類の繁殖を助長する水田魚道の効果などについての話をしました。

 講演の対象者である自然工法管理士とは、“自然生態系の保全・復元・創出の理念を踏まえ自然共生工法の普及と活用を効果的に推進する為に必要な知識、評価能力、技術を習得した者に付与する資格” であり、岐阜県知事が認定しています。この認定制度は平成 13 年度より実施されており、岐阜県 HP によると、平成 26 年 3 月末現在の資格取得者数は 2,666 名となっています。





2014 10 29 日 (水)
紅葉
 





 本格的な秋になり、下呂支所から見える山も紅葉に染まりました。天気の良い日には、夕日が射してより一層赤く染まります。

 美しい風景の時期ですが、同時に落葉の時期でもあります。下呂支所の飼育池の多くが川から水を引いていますが、そこに落ち葉が大量に流れてくることもあります。台風に伴って流れてくるゴミ同様、落ち葉も飼育池のスクリーンを詰まらせる原因になるため、水管理にも気を使う時期でもあります。





2014 10 28 日 (火)
アマゴ・ヤマメの採卵と人工受精
 





 下呂支所でアマゴやヤマメの採卵と人工受精を実施中です。

 今日は、アマゴ 2 系統とヤマメ2系統の採卵と人工受精をそれぞれ行いました。そのうちアマゴ 1 系統の人工受精には、あらかじめ作成しておいた保存精液を使用しました (関連記事 : 10 月 10 日)。各魚種の各系統の親魚の成熟度合いに応じて、引き続き採卵と人工受精を行う予定です。











2014 10 27 日 (月)
養殖魚の魚病診断
 





 下呂支所に県内の養殖場から魚病診断の依頼がありました。

 今回、診断の依頼があったのはアマゴです。養殖場は、自然界よりも高い密度で魚を飼育しており、病気が蔓延すると大きな被害が出る恐れがあるので、原因の把握と適切な対応が不可欠です。当研究所では、寄生虫・細菌・ウイルスの有無などを調べて死亡原因を明らかにし、養殖業者に対応策を指導しています。








2014 10 26 日 (日)
縄? 蛇!
 





 先週、下呂支所の養魚飼料を保管している倉庫で餌を運ぼうとしたら、見慣れないものが落ちていました。

 一見、湿ったまま放置されカビが生えた縄のようにも見えましたが、よく見ると動いています。形状からすると蛇のようでしたが、全身ゴミなどに覆われて、ミイラが動いているようにしか見えません。餌の倉庫にはネズミが入って悪さをすることがあるので、粘着シートタイプのネズミ取りが置いてあります。間違えて入った蛇がネズミ取りにかかり、脱出はできたものの体じゅうに粘着物質がついてしまい、動き回るうちにゴミを全身にまとってしまったと考えられました。

 動きが緩慢で弱っているようだったので、急いで蛇通の職員に通報したところ、救出作戦が行われることになりました。調べたところ、ネズミ取りの粘着物質は油で剥がすことができるようだったので、食用油を用いて処置が行われました。作戦はうまくいき、付着していたものはすべて取り除かれ、現れたのは幼いアオダイショウでした。すっかりきれいになったアオダイショウは元気を取り戻し、野に返されました。





















2014 10 25 日 (土)
奥飛騨温泉郷の冷温水!
〜岩魚の産卵場づくりと温泉の秘密を探る〜
 





 平成 26 年度 「清流の国ぎふ」 ふるさと体験事業として 「奥飛騨温泉郷の冷温水! 〜岩魚の産卵床づくりと温泉の秘密を探る〜」 が岐阜県教育委員会により開催されました。

 高山市奥飛騨温泉郷で高原川漁業協同組合が管理している渓流魚人工産卵河川では、イワナの産卵場の整備体験が行われました。当研究所の職員は、飛騨地方の川の魚類の紹介や、人工産卵河川の目的について解説を行いました。














2014 10 24 日 (金)
アマゴ・ヤマメの採卵と人工受精
 





 今日も下呂支所でアマゴの採卵と人工受精を実施しました。また、ヤマメの採卵と人工受精が始まりました。

 今日の作業では、アマゴ 2 系統とヤマメ 2 系統の採卵と人工受精をそれぞれ行いました。同じ種の同じ系統の魚で、かつ同じ池で飼育してきた魚であっても、成熟の時期には個体差 (最大で半月ほど) が生じます。そのため、シーズン中は週 2 回、親魚の成熟度合いを繰り返し確認して採卵可能な個体だけを毎回選び出し、採卵と人工受精を行うようにしています。




親魚の選別作業







1 個体ずつ触診して、採卵可能な個体を選び出す





2014 10 23 日 (木)
アマゴの採卵と人工受精
 





 先週に引き続き、下呂支所でアマゴの採卵と人工受精を実施しました。

 20 日の作業では、アマゴ 4 系統の採卵と人工受精をそれぞれ行いました。そのうち 1 系統の人工受精には、あらかじめ作成しておいた保存精液を使用しました (関連記事 : 10 月 10 日)。各魚種の各系統の親魚の成熟度合いに応じて、引き続き採卵と人工受精を行う予定です。









雄親魚からの採精作業




精液




受精前に精子の運動性を顕微鏡で確認




受精作業




卵管理水槽に受精卵を収容





2014 10 22 日 (水)
養殖魚の魚病診断
 





 下呂支所に県内の養殖場から魚病診断の依頼がありました。

 今回、診断の依頼があったのはイワナです。養殖場は、自然界よりも高い密度で魚を飼育しており、病気が蔓延すると大きな被害が出る恐れがあるので、原因の把握と適切な対応が不可欠です。当研究所では、寄生虫・細菌・ウイルスの有無などを調べて死亡原因を明らかにし、養殖業者に対応策を指導しています。








2014 10 21 日 (火)
イタセンパラの赤ちゃん(仔魚)救出作戦!
 





 本所では、絶滅危惧種イタセンパラ (関連記事 : 9 月 26 日) の生息域外保全の一環として、所内の野外池においてイタセンパラの自然繁殖に取り組んでいます。

 イタセンパラをはじめとするタナゴ類は、二枚貝のエラに卵を産み付ける習性があり、産み付けられた二枚貝の中には、呼吸困難などで死んでしまうものもいます。そのため、池で死んだ二枚貝を発見次第、エラからふ化仔魚を救出して、人工飼育を行っています。

 写真の黄色いウジ虫のように見えるのがイタセンパラのふ化仔魚です。この状態のまま発生を止めて冬を越し、春頃の水温が暖かくなる時期に魚の形まで一気に発生が進みます。その間、これらの赤ちゃんたち (仔魚) は、温度調整ができる冷蔵庫の中で過ごします。

















2014 10 20 日 (月)
「ふくしま復興大使」 来所
 





 本所に 「ふくしま復興大使」 (高校生 2 名) が来訪しました。ふくしま復興大使とは、東日本大震災への支援に対し、感謝の気持ちや現状を伝え、復興を目指す活動をする中学生以上の福島県民 (今年は 63 名) のことで、3 年目に当たる今年は、全国の地域おこしや農業、産業の再興に取り組んでいる先進地を訪れ、福島県の復興のヒントを学ぼうとしているそうです。

 研究員から河川・水路・水田ネットワークの再生や絶滅危惧種イタセンパラの保護・繁殖による生物多様性の保全への取り組み、アユの増養殖技術について説明し、理解を深めていただきました。

 ふくしま復興大使のお二人から 「ふくしまは負けない」 という決意が記された起き上がり小法師をいただき、ふくしまの皆さんの復興への強い意気込みを感じました。





2014 10 19 日 (日)
魚のすみかづくりイベント
 





 白川町で 「魚のすみかづくりイベント」 が里山を守る会により開催されました。

 当研究所の職員は、中濃地域の川や池に生息する魚類についてスライドや配布資料を使って解説しました。








2014 10 18 日 (土)
アマゴの受精卵の管理
 





 下呂支所では、来月にかけてアマゴ ・ヤマメ ・イワナの採卵と人工受精を順次実施する予定で、現在はまずアマゴが盛期を迎えています (関連記事 : 10 月 14 日)。

 受精卵は、アマゴやヤマメでは15 度以下、イワナでは 11 度以下の水温で管理する必要があります。しかし、井戸水が 16 度とこの時期にしては高いため、卵管理水槽に収容したアマゴ受精卵への悪影響が心配される状況です。下呂支所では、卵管理水槽の配管を一時的に組み替えて冷却装置を追加し、管理用水の冷却を行っています。




冷却装置





2014 10 17 日 (金)
アマゴの採卵と人工受精
 





 下呂支所でアマゴの採卵と人工受精を実施しました。

 今日の作業では、アマゴ 2 系統の採卵と人工受精をそれぞれ行いました。各系統の親魚の成熟度合いに応じて、来週以降も採卵と人工受精を行う予定です。




親魚の選別作業




1 個体ずつ触診して、採卵可能な個体を選び出す





2014 10 16 日 (木)
ウシモツゴ勉強会
 





 当研究所が参加しているウシモツゴを守る会の勉強会が関市立富岡小学校 (4 年生児童約 90 名) で開催されました。この勉強会は、毎年、ウシモツゴの生息地である関市・美濃市で保護活動に取り組んでいる小学校において実施しています。

 勉強会では、ウシモツゴの生態や保護の取り組み状況のほか、小学校での飼育方法について、岐阜県博物館や世界淡水魚園水族館 アクア・トトぎふ、地元の NPO 法人ふるさと自然再生研究会の担当者から、クイズ等を交えて楽しくお話をしました。

 参加した 4 年生児童は、積極的にメモを取るなど、ウシモツゴの希少性やその保護の必要性について理解を深めたと思います。








2014 10 15 日 (水)
体験学習会
 





 郡上市立和良小学校で体験学習会が行われました。

 今回の学習会は、和良川にすんでいる魚について学び、体験するものです。最初に、研究所の職員が和良川の魚に関する講義を行い、引き続いて和良川で釣り体験が行われました。釣り終了後、和良川にアマゴを放流しました。放流したアマゴが大きく育つといいですね。





2014 10 14 日 (火)
アマゴの採卵と人工受精
 





 下呂支所でアマゴの採卵と人工受精が始まりました。これから来月にかけて、アマゴ・ヤマメ・イワナの採卵と人工受精の作業が続きます。

 今日は、アマゴのアルビノ (関連記事 : 2011 年 3 月 21 日) の採卵と人工受精をそれぞれ行いました。各魚種の各系統の親魚の成熟度合いを確認しながら、採卵と人工受精を順次行う予定です。




雌親魚からの採卵作業




雌親魚から採取した卵




受精前の洗卵作業 (等張液で卵を洗浄)





2014 10 13 日 (月)
台風19号接近
 





 飛騨地方南部では、台風 19 号の接近に伴って暴風警報が発令され、夕方から風雨が強まりました。

 下呂支所では、職員が交代で出勤し、夜通しで水門や飼育池の維持管理にあたりました。











2014 10 11 日 (土)
養殖魚の魚病診断
 





 8 日に下呂支所に県内の養殖場から魚病診断の依頼がありました。

 今回、診断の依頼があったのはカジカです。養殖場は、自然界よりも高い密度で魚を飼育しており、病気が蔓延すると大きな被害が出る恐れがあるので、原因の把握と適切な対応が不可欠です。当研究所では、寄生虫・細菌・ウイルスの有無などを調べて死亡原因を明らかにし、養殖業者に対応策を指導しています。








2014 10 10 日 (金)
アマゴの保存精液の作成
 





 下呂支所でアマゴ 2 系統の保存精液の作成を行いました。

 下呂支所の飼育環境では、アマゴは雄の方が早く成熟して斃死する傾向があります。特に 10 月下旬から 11 月にかけての時期は雄が不足しがちで、雌が採卵可能になる前に雄が死に絶えてしまう場合もあります。そこで雄が不足した場合でも人工受精を実施できるよう、あらかじめ保存精液を準備するようにしています。

 保存精液は、雄から摘出した精巣を破砕して人工精漿 (精巣内の成分に近い液) で希釈して作成しています。この保存精液は、冷蔵状態なら受精能力を 3 週間程度は維持できます。




雄親魚から摘出した精巣




精巣を破砕




破砕した精巣を計量




人工精漿 (精巣内の成分に近い液) で希釈




上澄みの部分を使用




上澄みをビニール袋に入れる




ビニール袋に酸素を封入




この後、冷蔵で保存





2014 10 9 日 (木)
渓流で魚類調査
 





 10 日に渓流で魚類調査を行いました。

 今回の調査は先月とは別の渓流で実施し、イワナ・アマゴ・カジカ大卵型の生息を確認しました。




アマゴ





2014 10 8 日 (水)
体験学習会
 





 関市立上之保小学校で漁業体験学習会が行われました。

 今回の学習会は、魚をとるための方法を学び、体験するものです。最初に、当研究所の職員が河川漁業や魚の生態などの講義を行い、引き続いて学校のプールを利用して釣り体験が行われました。釣り終了後に魚をタモでとりました。みんな楽しそうに魚を追いかけていました。





2014 10 7 日 (火)
シマドジョウ
 





 シマドジョウは、川の中流域に分布する魚のひとつで、県内では 「むぎからどじょう・むぎわらどじょう・たかのはどじょう」 といった方言で呼ばれてきました。

 江戸時代末期の萬延元年 (1860 年) 頃に原典が著されたという 「新撰美濃志」 では、安八郡草道島村 (現在の大垣市草道島町) の名産として 「鷹駐D鰌 (たかのはどじょう)」 が挙げられています。それによれば、「往昔名古屋の瑞竜院君に奉りければこれを賞し」 たそうで、「K色の横紋」 があることに由来してか 「鷹駐D鰌と名づけ給へ」 たとのことです。




シマドジョウ (下側 1 個体) と
アジメドジョウ (上側 2 個体) の ざっこ寿司


 岐阜県で郷土料理の食材として利用されているドジョウ科魚類としては、第一にアジメドジョウが挙げられます。そのアジメドジョウの陰に隠れて目立たない存在のシマドジョウですが、「新撰美濃志」 で紹介されているように、実はおいしい魚のようです。

 下呂支所のある下呂市萩原町羽根地区では、地元の川魚をのせた朴葉寿司 「ざっこ寿司」 の具としてシマドジョウも使われています (関連記事 : 2011 年 5 月 5 日)。また、栃木県では、シマドジョウは 「すなさび」 という方言で呼ばれ、郷土料理の食材として珍重されています。





2014 10 6 日 (月)
台風18号接近
 





 各地に被害をもたらした大型の台風 18 号の接近に伴って下呂市でも暴風警報が発令され、夜半から風が強まりました。

 台風の通過するコースが南寄りだったため、下呂市内ではそれほど強い雨は降りませんでしたが、停電や断水といったトラブルの危険があるため、下呂支所では職員が夜通しで対応に追われました。








2014 10 3 日 (金)
アユのエドワジエラ・イクタルリ感染症の
保菌部位の検討
 





 アユのエドワジエラ・イクタルリ感染症の病魚では、いろいろな内臓に原因菌が増殖しています。しかし、症状が出ていない、見た目健康そのもののアユの場合、どの内臓に原因菌が潜んでいるのかはよく分かっていません。その内臓がどこなのか、探索する実験を下呂支所で行いました。










2014 10 2 日 (木)
渓流魚増殖手法研修会
 





 高山市荘川町の荘川総合センターで 「渓流魚増殖手法研修会」 が開催されました。

 今年の研修会は、岐阜県と岐阜県漁業協同組合連合会との共催で開催されました。当研究所の職員は、発眼卵埋設放流・親魚放流・産卵場造成の方法について、スライドと作業実演により解説しました。漁業協同組合による渓流魚 (アマゴ・ヤマメ・イワナ) の増殖は、増殖方法の多様化が進んでおり、研修会でも闊達な議論が交わされました。








2014 10 1 日 (水)
渓流魚増殖手法研修会の準備
 





 明日、県内の漁業協同組合向けに渓流魚増殖手法研修会が開催されます。現場での実演も予定しているため、下呂支所でその準備を行いました。普段はあまり出番の多くない作業道具を倉庫から引っ張り出して準備します。











記 事


アマゴ・ヤマメの
採卵と人工受精

岐阜県自然工法
管理士 スキル
アップ講習会

紅葉

アマゴ・ヤマメの
採卵と人工受精

養殖魚の魚病診断

縄? 蛇!

奥飛騨温泉郷の
冷温水! 〜岩魚の
産卵場づくりと
温泉の秘密を探る〜

アマゴ・ヤマメの
採卵と人工受精

アマゴの
採卵と人工受精

養殖魚の魚病診断

イタセンパラの
赤ちゃん(仔魚)
救出作戦!

「ふくしま復興大使」
来所

魚のすみかづくり
イベント

アマゴの
受精卵の管理

アマゴの
採卵と人工受精

ウシモツゴ勉強会

体験学習会

アマゴの
採卵と人工受精

台風19号接近

養殖魚の魚病診断

アマゴの
保存精液の作成

渓流で魚類調査

体験学習会

シマドジョウ

台風18号接近

アユの
エドワジエラ・
イクタルリ感染症の
保菌部位の検討

渓流魚増殖手法
研修会

渓流魚増殖手法
研修会の準備


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せかぶ日誌 岐阜県水産研究所


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