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2013 年 4 月


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2013 年 4 月 30 日 (火)
  養殖アユのエサ





 養殖アユのエサには、配合飼料が使用されています。
配合飼料は、魚粉を主成分として作られています。

 下の写真の左側が稚魚用で、右側が成魚用のエサになります。魚が大きくなるほど、エサの粒が大きなものになります。今後、アユが大きくなってくると、たくさんのエサが必要になってきます。








2013 年 4 月 29 日 (月)
  調査候補地の下見





 25 ・26 日に渓流魚の調査候補地の下見を行いました。

 今回は計 16 地点を巡回して、河川規模 ・淵の状況 ・堰堤の位置などを確認しました。








2013 年 4 月 28 日 (日)
  アユの標識方法の現場指導





 下呂市内の川で地元の市民団体によりアユの標識放流が行われました。

 当研究所の職員は、現場での作業に立ち会い、ヒレの切除による標識方法を指導しました。








2013 年 4 月 26 日 (金)
  ニジマスの発眼卵の検卵作業





 下呂支所でニジマスの発眼卵の検卵作業を連日実施しています。

 現在は、3 月下旬から 4 月上旬にかけて人工受精を行った卵が発眼期を迎えており、検卵作業を順次進めています。




検卵機




検卵機による 死卵 (左側のざる) と
生卵 (右側のざる) との分別





目視観察と手作業による検卵





2013 年 4 月 25 日 (木)
  平成25年度 第1回 養魚講習会





 昨日、下呂支所で平成 25 年度 第 1 回 養魚講習会を開催しました。

 今回は、配合飼料の種類や魚卵の消毒方法などについて説明しました。また、参加者を作業現場に案内して、実際にニジマス卵の消毒を行いながら作業の要点について解説しました。








2013 年 4 月 24 日 (水)
  ニジマスの採卵と人工受精





 下呂支所で今年 7 回目のニジマスの採卵と人工受精を行いました。

 今シーズンのニジマスの採卵と人工受精は、これで完了しました。










雌親魚からの卵の採取









雄親魚からの精液の採取




精液




受精前に精子の運動性を顕微鏡で確認




受精作業





2013 年 4 月 23 日 (火)
  野外池が完成しました





 これまで本所には、屋外専用の飼育池はありませんでしたが、今春、新たに鉄筋コンクリート製の野外池 (143.5 m2) が完成しました。

 本所の空き地をめいいっぱい活用して整備したため、ちゃんとした長方形とはなりませんでしたが、池の真ん中に止水板を入れるとほぼ同じ面積の池として分けて使用することができます。今後は、希少魚の飼育繁殖施設として活用していきます。

 ちなみに、この池には、各種防犯設備を導入し、闇夜にも目を光らせています。














2013 年 4 月 22 日 (月)
  カジカの稚魚





 両側回遊性のカジカは仔魚から稚魚期を海で過ごし、春に稚魚が川に遡上してきます。

 下呂支所で飼育しているカジカも同じように、この時期になると海水の水槽から淡水の水槽に移します。通常の飼育では海水での飼育期間は2ヶ月程度ですが、循環濾過をしている海水の水質悪化を見ながら、今回は1ヶ月半ほどで淡水に移しました。淡水のかけ流しで飼育する水槽はタライを使っていますが、稚魚期は魚が小さく全体の量も少ないので、それにあわせて小さなタライを使います。




仔魚〜稚魚期の飼育水槽 (薄目の人工海水の循環)




稚魚の移し替え作業




稚魚期以降の飼育水槽 (淡水のかけ流し)





2013 年 4 月 20 日 (土)
  アユの標識作業





 15 日、アユの放流調査のため、関係漁業協同組合の方々とアユの標識作業を行いました。標識方法は脂鰭切除です。

 脂鰭とは背鰭と尾鰭の間にある肉質状の鰭で、その役割はよく分かっていません。脂鰭切除は、魚の遊泳に大きな影響を与えず、切除した脂鰭は再生しないことから、サケ ・マス類やアユ等の標識としてよく用いられる手法です。








2013 年 4 月 19 日 (金)
  カジカの発眼卵の検卵作業





 今月もまだ、下呂支所でカジカの発眼卵の検卵作業を実施中です (関連記事 : 1 月 25 日、2 月 14 ・22 ・26 日、3 月 1 日)。

 今週は、一生を川で暮らす大卵型のカジカの卵も発眼期を迎えましたので、検卵作業を行いました。大卵型は、卵が文字通り大きいので、1 匹の親から生まれる卵が大幅に少なく、その上、現状では受精率が低く、発眼卵が多くは得られません。また、卵が大きく力がかかりやすいためか、検卵作業中に潰れやすいため、慎重に進めないといけません。







右上 : 大卵型の卵 (直径 約 4 mm 、重量 約 0.02 g)
左下 : 中卵型の卵 (直径 約 2 mm 、重量 約 0.007 g)





2013 年 4 月 18 日 (木)
  ニジマスの発眼卵の検卵作業





 下呂支所でニジマスの発眼卵 (はつがんらん) の検卵 (けんらん) 作業が始まりました。

 発生の最終段階の卵は、発現した眼球が透けて見えることから 「発眼卵」 と呼ばれます。卵は、受精後しばらく安静が必要ですが、発眼卵の段階になると外部からの衝撃に比較的強くなり、収容水槽から取り出すことができるので、検卵機により生卵と死卵とを分別する作業が可能になります。死卵を放置すると、水カビ発生の原因となるので取り除かなければなりません。ただし、検卵機による除去では、少数の死卵が残るため、残った死卵を目視観察と手作業で取り除く必要があります。

 これらの作業は 「検卵」 と呼ばれ、卵の出荷やふ化室への移送の前に必ず行っています。検卵が終了した発眼卵は、養殖業者への出荷や当研究所での継代飼育などに使用しています。




卵管理水槽から発眼卵を取り出す




白く変色したものが死卵




白っぽく変色したのが死卵、橙色が生卵




検卵機に投入




検卵機による死卵 (左側のざる) と
生卵 (右側のざる) との分別




検卵機を使用しても少数の死卵が残るため、
目視観察と手作業による検卵も不可欠





2013 年 4 月 17 日 (水)
  アジメドジョウが産卵





 下呂支所で飼育中のアジメドジョウが産卵しました。

 アジメドジョウは、冬期は礫中に潜って越冬します。春に水温が 10 度になる頃、越冬場所の礫中で産卵すると考えられています。下呂支所で飼育しているアジメドジョウは、例年、井戸水の温度が上昇して10 度になる 4 月に産卵が確認されています。水槽に設置している人工産卵床は、産み出された卵が産卵床の外に流出する仕組みになっており、流出してきた卵は回収して別の水槽で管理しています (関連記事 : 2012 年 12 月 26 日)。

 アジメドジョウの卵は約 2 週間でふ化しますが、その間は毎日死んだ卵を取り除く必要があります。ふ化後の仔魚の管理とあわせて約 1 ヶ月の間、毎日の世話が欠かせません。


参考文献

藤井亮吏 ・田口錠次.2012.アジメドジョウの人工産卵
 床と産卵水温.岐阜県河川環境研究所研究報告,
 57 : 15-21. < PDF >




卵管理水槽への収容




死卵を 1 粒ずつピンセットで 除去




左側 : 橙色が生卵
右側 : 白っぽく変色したのが死卵





2013 年 4 月 16 日 (火)
  ニジマスの採卵と人工受精





 下呂支所で今年 6 回目のニジマスの採卵と人工受精を行いました。

 親魚の成熟度合いを確認して、可能であれば、採卵と人工受精をあと 1 ・2 回行う予定です。




親魚の選別作業




採卵室への親魚の移送




雌親魚からの採卵作業










2013 年 4 月 15 日 (月)
  ウシモツゴの産卵が始まりました





 ウシモツゴの繁殖飼育を開始してから、本日で 4 日目となりました (関連記事 : 4 月 13 日)。

 ウシモツゴの雄には縄張りを作り、そこへ雌を誘って卵を産ませ、産みつけられた卵をふ化するまで守る習性があります。水槽内に設置した半ドーム型の産卵基質の内側を覗くと、そこに縄張りを作った雄とともに、半透明の卵が確認できました。

 今後は、卵を守っている雄には申し訳ありませんが、産卵基質に産みつけられた卵を基質ごと水槽から取り出し、白く濁った死卵を取り除いてから、水を張ったバケツの中で、エアーをゆっくり当てながらふ化させます。




卵を守っている雄




産卵基質 (塩ビ管の裏面) に産みつけられた卵








エアーをゆっくり当てながら、ふ化を待つ





2013 年 4 月 14 日 (日)
  水槽の掃除





 下呂支所では、アマゴやヤマメなどの発眼卵は、検卵後にふ化室に収容してふ化させています (関連記事 : 2012 年 11 月 30 日)。

 昨年 11 ・12 月に収容したアマゴやヤマメの発眼卵は、ふ化後、全長 3〜5 cm ほどに成長しています。稚魚は病気に弱いため、水が汚れると大量死を引き起こす恐れがあります。下呂支所では、水槽の底面やスクリーンの掃除をこまめに行っています。











2013 年 4 月 13 日 (土)
  ウシモツゴの繁殖を開始しました





 本所では、絶滅危惧種で東海三県にしか生息しないウシモツゴの繁殖を行っています。ウシモツゴは、水温が 15 度を超える 4 月中旬ころから卵を産むための準備行動が見られるようになり、水温が 20 度近くになる 4 月後半から産卵を始めます。

 11 日は、その準備として、繁殖用の水槽に卵を産むための産卵基質 (魚が卵を産みつける場所) の設置を行い、産卵期を迎え体色が黒くなった雄とお腹がふくらんだ雌の中から、健康な個体を選別し飼育を開始しました。







産卵基質は 塩ビの管や板で作成





2013 年 4 月 12 日 (金)
  ニジマスの採卵と人工受精





 下呂支所で今年 5 回目のニジマスの採卵と人工受精を 9 日に行いました。

 同じ系統の魚で、かつ同じ池で飼育してきた魚であっても、成熟の時期には個体差 (最大で 1 ヶ月半ほど) が生じます。そのため、毎週、親魚の成熟度合いを確認して採卵可能な個体だけを選び出し、採卵と人工受精を行うようにしています。










卵管理水槽に受精卵を収容





2013 年 4 月 11 日 (木)
  庁舎管理の日





 庁舎管理の日として、本所の敷地内の草刈り等の清掃活動を行いました。





2013 年 4 月 10 日 (水)
  調査候補地の下見





 先週に引き続き、渓流魚の調査候補地の下見を行いました。

 今日は 12 地点を巡回して、河川規模 ・淵の状況 ・堰堤の位置などを確認しました。











2013 年 4 月 9 日 (火)
  アユの遡上状況の調査





 長良川漁業協同組合の行ったアユの遡上状況調査に同行しました。写真はその時の様子です。

 これは、「ぼうちょう網」 という名称の漁法で、通常は揖斐川や長良川の下流域で、秋から冬にかけてオイカワ (寒バエ) 等を獲るために行われるものです。追い手の持つ棒の先端には、黒い布がつけてありますが、これは 「鵜」 を見立てたものだそうです。








2013 年 4 月 8 日 (月)
  試験研究結果の説明





 調査等に協力していただいた漁業協同組合の皆様に、試験研究結果をご報告しました。





2013 年 4 月 7 日 (日)
  桜満開





 下呂支所の桜が満開になりました。今年は、昨年よりも半月ほど早めでした (関連記事 : 2012 年 4 月 20 日)。





 淡水魚の標準和名や方言には、少数ながらも桜の名を冠したものがあります。サクラマス (関連記事 : 2012 年 4 月 20 日) のほか、さくらばえ (=カワヒガイの方言、関連記事 : 2010 年 4 月 10 日) や さくらうぐい (=ウグイの方言、関連記事 : 2011 年 4 月 18 日) がその例です。




サクラマス




カワヒガイ




ウグイ





2013 年 4 月 6 日 (土)
  ウグイやオイカワの保菌検査




ウグイ


 昨年、晩夏から初秋にかけて、長良川のアユの死亡をもたらしたエドワジエラ ・イクタルリ感染症について、原因菌の河川への残留について調査するため、河川採捕のウグイやオイカワの保菌検査を 5 日に実施しました。




オイカワ





2013 年 4 月 5 日 (金)
  魚類の移動履歴を追う





 当研究所では、「生物多様性の保全に配慮した水田魚道の生態学的評価」 という研究課題に取り組んでいます。今年度は、コイやフナ類などが繁殖のため、河川や農業排水路をどのように移動しているのか、その移動分散パターンを安定同位体により追跡する研究を始めます。

 桜の花びらが舞う 4 月初旬、調査候補地の下見を共同研究者と一緒に行いました。水路周辺の河川には (おそらく水路へと遡上するため) すでに産卵間近のコイが集まっていました。








2013 年 4 月 4 日 (木)
  調査候補地の下見





 渓流魚の調査候補地の下見を行いました。

 今回は 13 地点を巡回して、河川規模 ・淵の状況 ・堰堤の位置などを確認しました。











2013 年 4 月 3 日 (水)
  ニジマスの採卵と人工受精





 先月に引き続き、下呂支所で今年 4 回目のニジマスの採卵と人工受精を行いました。

 親魚の成熟度合いを確認しながら、来週も採卵と人工受精を行う予定です。




風雨の中での親魚の取り上げ作業




受精前の洗卵作業 (等張液で卵を洗浄)




受精卵を卵管理水槽に収容





2013 年 4 月 2 日 (火)
  アマゴの発眼卵の検卵作業





 アマゴの産卵期は通常 10 月頃ですが、夏から冬までの間、長日 (昼が長い) 条件で飼育を行うことで産卵期が遅れ、2 月頃に採卵することができます。

 下呂支所では、今年は少し遅めの 3 月 1 日に採卵しました。その受精卵が発眼の状態となったので、死卵を目視観察と手作業で取り除く検卵作業を行いました。







目視観察と手作業により、死卵を 1 粒ずつ除去





2013 年 4 月 1 日 (月)
  ポワソン ダブリル





 4 月 1 日は、日本ではエイプリルフールの日としてすっかり定着していますが、フランスでは 「Poisson d'avril (ポワソン ダブリル : “4 月の魚” の意)」 といって、由来は定かではないものの、魚をかたどったパイやチョコレートなどを食べるそうです (関連記事 : 2011 年 4 月 1 日)。

 岐阜県にはそうした文化はありませんが、鯛焼きや東濃地方の銘菓 「からすみ」 を味わいながら、かの地の風習に思いを馳せるのも一興です。




東濃地方の銘菓 「からすみ」
(特別に魚の形で拵えたもの)








記 事


養殖アユのエサ

調査候補地の下見

アユの標識方法の
現場指導

ニジマスの
発眼卵の検卵作業

平成25年度
第1回 養魚講習会

ニジマスの
採卵と人工受精

野外池が完成しました

カジカの稚魚

アユの標識作業

カジカの
発眼卵の検卵作業

ニジマスの
発眼卵の検卵作業

アジメドジョウが産卵

ニジマスの
採卵と人工受精

ウシモツゴの産卵が
始まりました

水槽の掃除

ウシモツゴの繁殖を
開始しました

ニジマスの
採卵と人工受精

庁舎管理の日

調査候補地の下見

アユの遡上状況の
調査

試験研究結果の説明

桜満開

ウグイやオイカワの
保菌検査

魚類の移動
履歴を追う

調査候補地の下見

ニジマスの
採卵と人工受精

アマゴの
発眼卵の検卵作業

ポワソン ダブリル




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