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せかぶ日誌
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2013 年 1 月


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2013 年 1 月 31 日 (木)
  飼育魚の移動と選別





 下呂支所では、屋外の飼育池でアマゴやニジマスなどを飼育しています。魚が混みあっている飼育池では病気が発生しやすくなるので、個体数や体サイズに応じて、より大きい池に魚を移し替えるか、いくつかの池に分けて飼育するようにしています。

 今月の作業では、成長したアマゴを選別 ・計数しながらより広い池に移動させました。





2013 年 1 月 30 日 (水)
  カワアイサの胃内容物調査





 県内河川でカワアイサによる漁業被害が問題になっていますが、被害の実態がよくわかっていません。そのため、漁業協同組合で調査が行われています。当研究所は、その調査に協力し、共同で胃内容物の調査を行いました。その結果、オイカワ ・ウグイ ・ニゴイ ・アマゴなどが食べられていました。今後とも調査に協力し、実態を解明していく予定です。





2013 年 1 月 29 日 (火)
  カジカの産卵





 下呂支所でカジカの産卵が続いています。

 カジカの産卵は雄親が雌親を産卵巣に呼び寄せて産卵させます (関連記事 : 1 月 22 日)。産卵後は卵の保護を雄親が行いますが、その間もさらに雌親を呼び寄せて、どんどん産卵させていきます。

 今日は、ひとつの産卵巣に雌 7 匹分の卵塊が産み付けられているのを見つけました。この調子で、どんどん産卵していって欲しいものです。








2013 年 1 月 28 日 (月)
  積雪





 下呂支所では、久しぶりに雪が積もりましたが、大した量ではありませんでした。

 この冬は、例年に比べて雪が少なめです。飼育池の管理は楽なのですが、上流域での積雪量が春の河川水や井戸水の水量に影響するので、降らなければ降らないで飼育用水の確保という面では問題です。








2013 年 1 月 25 日 (金)
  カジカの検卵





 下呂支所で今シーズンの最初に産まれたカジカの卵が発眼してきました (関連記事 : 1 月 4 日)。

 産まれた卵はすべてが正常に発生しているわけではなく、死んだ卵も卵塊中には見られます。この死んだ卵には水カビが寄生し、この水カビの菌糸は隣の生きている卵も被って窒息死させてしまいます。このまま放っておくと、すべての卵が死んでしまいますので、死んだ卵と生きた卵が容易に見分けが付く発眼した時期に、卵塊をほぐしながら死んだ卵をピンセットで取り除いていきます。根気のいる作業ですが、ここは決して手を抜いてはいけないポイントです。




ほぐした卵塊




カジカの発眼卵

発生の最終段階の卵は、発現した眼球が
透けて見えることから 「発眼卵」 と呼ばれ






2013 年 1 月 24 日 (木)
  カジカ飼育指導





 高山市と飛騨市でカジカの養殖に取り組んでいる 「カジカ養殖研究会」 のメンバーの所へ、飼育指導に行きました。

 どちらの飼育施設でも、産卵は盛期を迎えており、発眼を待つ卵が管理水槽に並んでいました。今後もさらに採卵を進めて、十分な量の卵を確保する予定です。








2013 年 1 月 23 日 (水)
  養殖魚の魚病診断





 下呂支所に県内の養殖場から魚病診断の依頼がありました。

 今週、診断の依頼があったのはイワナです。養殖場は、自然界よりも高い密度で魚を飼育しており、病気が蔓延すると大きな被害が出る恐れがあるので、原因の把握と適切な対応が不可欠です。当研究所では、寄生虫 ・細菌 ・ウイルスの有無などを調べて死亡原因を明らかにし、養殖業者に対応策を指導しています。








2013 年 1 月 22 日 (火)
  カジカが産卵





 下呂支所でカジカの産卵が続いています。

 雄親のカジカは産卵巣の中で一生懸命卵を守っていました。しかし、業務上、今日もまた卵を親から取り上げなくてはなりませんでした (関連記事 : 1 月 16 日)。卵を取られてもなお、引き続き雌親を呼び寄せて卵を産ませてくれることを願っています。




卵を守っていた雄




回収した卵は、別の水槽で管理





2013 年 1 月 21 日 (月)
  カジカの卵の色





 カジカの卵の色は、自然界では黄色が多く、種類によっては赤や紫色を呈することもあります。

 養殖しているカジカでは、白や薄い赤、あるいは濃い赤の卵が得られます。この養殖カジカの卵の色は、オキアミ (海産の甲殻類の 1 種) を多く含む餌を与えると赤くなり、オキアミを含まない餌を与えると白くなります。このことから、養殖カジカで見られる赤い卵は餌に含まれる甲殻類由来の色素によるものと考えられます。








2013 年 1 月 18 日 (金)
  深夜の復旧作業





 18 日から 19 日にかけての晩、下呂支所で井戸水の貯水槽の異常を知らせる警報が出ました。

 職員が深夜 2 時に出勤して確認したところ、貯水槽の水位が大幅に低下していたため、ふ化室などで使用している水量を少しずつ減らしました。しかし、それでも水位が回復しなかったため、早朝 4 時に再び職員が出勤してあらためて水量を減らしたところ、ようやく 6 時頃になって水位が回復しました。

 このところ、隣接する飛騨川 (益田川) の水位の低下に伴って、下呂支所の井戸水の水位も低下しており、飼育用水が十分に確保できない状態が続いています (関連記事 : 1 月 11 日)。水槽への給水量を減らすと飼育している魚に病気が発生しやすくなるのですが、飛騨川の水位が回復するまでの間は、ぎりぎりの水量で飼育せざるをえません。今しばらく、職員の苦労が続きそうです。




貯水槽





2013 年 1 月 17 日 (木)
  地域の状況を踏まえた効果的な増殖手法開発事業
   成果検討会





 「内水面漁業振興対策事業」 のうち 「地域の状況を踏まえた効果的な増殖手法開発事業」 の成果検討会が 17 ・18 日に水産庁で開催されました。

 当研究所の職員は、渓流魚の稚魚放流や発眼卵埋設の調査結果について報告し、(独) 水産総合研究センターや他県の研究機関の職員と意見交換を行いました。








2013 年 1 月 16 日 (水)
  カジカが産卵





 カジカの産卵が盛んになってきました (関連記事 : 1 月 4 日)。

 産卵巣にしている鉄材の屋根に次々と雌親が卵を産み付けています。産まれた卵は、雄親が保護していますが、養殖の現場ではより多くの卵を確保するために、一生懸命に守っている雄親から卵を取り上げて別の水槽で管理するようにしています。




鉄製アングル材の裏側 (天井部分) に
産み付けられた卵





2013 年 1 月 15 日 (火)
  伊吹山





 本所から見える伊吹山 (いぶきやま・いぶきさん) です。

 標高は 1377 m で岐阜県と滋賀県の県境に位置し、岐阜県西濃地方を代表する山で、日本百名山のひとつでもあります。本所からは、直線にして 40 km 以上離れていますが、間は標高の低い濃尾平野のため、遮るものも特になく、晴れてさえいればきれいに見えます。木曽三川が作った濃尾平野の大きさが実感できる風景です。








2013 年 1 月 14 日 (月)
  渓流魚の増殖方法が多様化します





 漁業協同組合による渓流魚 (アマゴ ・ヤマメ ・イワナ) の増殖事業では、これまで稚魚放流が主要な方法として実施されてきましたが、近年、発眼卵埋設 ・親魚放流 ・人工産卵場造成 ・人工産卵河川整備などへの関心が全国的に高まっており、増殖方法の多様化が進んでいます。

 県内では今のところ、放流種苗として流通しているのは稚魚や成魚が主体ですが、今後は、発眼卵や親魚 (秋季の抱卵メス) の需要が高まる可能性があります。養殖業者の方々には、漁業協同組合からの発眼卵や親魚の注文に、無理のない範囲内で対応していただければ幸いです。

 なお、養殖場では、通常は必要量の発眼卵や親魚しか保有していないため、急な注文に応じることは困難です。発眼卵や親魚の購入を検討中の漁業協同組合の方々には、十分な時間 (半年くらい前から) の余裕を持って養殖業者にご相談くださるようお願いします。




発眼卵埋設
(関連記事 : 2009 年 11 月 16 ・26 日)





親魚放流
(関連記事 : 2010年 9 月 13 日)





河川での人工産卵場造成
(関連記事 : 2009 年 9 月 26 日)





人工産卵河川整備
(関連記事 : 2009 年 9 月 26 日)





2013 年 1 月 11 日 (金)
  シリーズ 河川研の備品紹介 4
   〜 ふるい振とう機 (自動旋回ふるい) 〜





 シリーズ第 4 弾の備品は、ふるい振とう機 (自動旋回ふるい) です。これは、ふるいを定速で旋回させる装置で、サンプルの種類や量に応じて旋回速度や作業時間を調節できるほか、3 種類のふるいを組み合わせて同時に作業することが可能です。

 下呂支所では、サケ科魚類の産卵床の立地条件などを調べる研究でこの装置を使用しています (徳原ほか 2010 ; 桑田・コ原 2011)。これらの研究では、産卵床の砂利のサイズ構成を把握するために 7 段階の分別を行いました。

 ふるいによる分別は単純な作業ではあるものの、手作業では非常に時間がかかります。まして 7 段階に分別するとなると 7 種類のふるいが必要であり、1 サンプルを処理するだけでも相当な手間と時間がかかります。この自動旋回ふるいを使用すれば、サンプル投入後は自動で作業するので、その合間に他の業務を行うことができます。作業内容は単純ながらも、役に立つ装置です。


参考文献

桑田知宣・コ原哲也.2011.長良川の支流における
 サツキマスの産卵床の特性.水産増殖,59: 483-
 487.  < 外部リンク >

コ原哲也 ・岸 大弼 ・原 徹 ・熊崎 博.2010.河川
 放流した養殖アマゴ成熟親魚の産卵床立地
 条件と卵の発眼率.日本水産学会誌,76 :
 370-374.   < 外部リンク >




いろいろな網目サイズの ふるい





2013 年 1 月 10 日 (木)
  井戸の水位が低下





 毎年この時期は、下呂支所に隣接する飛騨川 (益田川) の水量が減少します。地下水の水位は川の水位と連動しているため、下呂支所の井戸の水位も低下してしまいます。

 下呂支所では、アマゴの仔魚などの飼育で井戸水が不可欠なのですが、春先の雪どけで水量が回復するまで間は、飼育用水の配分にいつも苦労させられます。





2013 年 1 月 9 日 (水)
  飼育魚の体重測定





 下呂支所で飼育中のアマゴの体重測定を行いました。

 電子天びんに魚を置くと半自動的に後ろのパソコンに体重が記録されます。





2013 年 1 月 8 日 (火)
  アマゴの選別作業





 同じ池で飼育している同じ系統の魚でも、成長速度には個体差があります。実験のために使用する魚のサイズを揃える必要がある時は、選別かご (関連記事 : 2009 年 7 月 6 日) を使用して必要な体サイズの個体を選び出します。

 今回の作業では、下呂支所のB号池でアマゴの選別を行いました。








2013 年 1 月 7 日 (月)
  カジカ飼育指導





 中津川市でカジカの養殖に取り組んでいる 「カジカ養殖研究会」 のメンバーの所へ、飼育指導に行きました。

 今回は、産卵を間近に控えた雌親の選別方法や卵管理槽、仔稚魚飼育水槽の準備などについて、実際に作業をしながら説明しました。








2013 年 1 月 4 日 (金)
  カジカが産卵





 下呂支所でカジカの産卵が始まりました。

 カジカは、雄親が石の下に巣を作り、そこへ雌親が次々とやってきて卵を産み付けます。下呂支所の飼育施設では、巣の材料として瓦や鉄材を使っています。この日は、鉄製アングル材の産卵巣の天井に卵を産み付けていました。

 産卵前には大きくなっていた雌親のお腹は、産卵後にはすっかり細くなりました。




鉄製アングル材の裏側 (天井部分) に
産み付けられた卵





2013 年 1 月 3 日 (水)
  世界淡水魚園水族館アクア・トトぎふで
  特別企画展示 「渓流 命の旅のはじまり」 開催中





 河川環境楽園 (各務原市) にある世界淡水魚園水族館アクア・トトぎふで、特別企画展示「渓流 命の旅のはじまり」が開催されています。

 この企画では、渓流に生息する生物の展示のほか、渓畔林の役割や冬の渓流の様子などが紹介されており、資料の作成で当研究所も一部協力しています。

 開催期間は、平成 24 年 12 月 21 日 (金) から平成 25 年 3 月 10 日 (日) です。近くにお越しの際は、ぜひご覧ください。








2013 年 1 月 2 日 (水)
  年末年始の飼育管理





 年末年始でも、職員が交代で出勤して飼育管理を行っています。

 下呂支所では、敷地全体を巡回して飼育池のスクリーンの掃除や給餌機への餌の補充などを行いました。








2013 年 1 月 1 日 (火)
  明けましておめでとうございます  巳年





 明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。




アオダイショウ




ヒバカリ (カエルをくわえている)




タカチホヘビ




マムシ




ヤマカガシ




ジムグリ




シマヘビ








記 事


飼育魚の移動と選別

カワアイサの
胃内容物調査

カジカの産卵

積雪

カジカの検卵

カジカ飼育指導

養殖魚の魚病診断

カジカが産卵

カジカの卵の色

深夜の復旧作業

地域の状況を
踏まえた効果的な
増殖手法開発事業
成果検討会

カジカが産卵

伊吹山

渓流魚の増殖方法が
多様化します

河川研の備品紹介4
〜ふるい振とう機
(自動旋回ふるい)〜

井戸の水位が低下

飼育魚の体重測定

アマゴの選別作業

カジカ飼育指導

カジカが産卵

世界淡水魚園水族館
アクア・トトぎふで
特別企画展示
「渓流 命の旅の
はじまり」 開催中

年末年始の飼育管理

明けまして
おめでとうございます
巳年



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せかぶ日誌  岐阜県河川環境研究所




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