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せかぶ日誌
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2012 年 12 月


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2012 年 12 月 31 日 (月)
  年末年始の飼育管理





 年末年始でも、職員が交代で出勤して飼育管理を行っています。

 下呂支所では、当番の職員が敷地全体を巡回して飼育池のスクリーンの掃除や給餌機への餌の補充などを行いました。





 本年中は、格別のご高配を賜りありがとうございました。来年も変わらぬお引き立てのほど、よろしくお願いします。





2012 年 12 月 29 日 (土)
  年末年始の飼育管理





 年末年始でも、職員が交代で出勤して飼育管理を行っています。

 下呂支所では、敷地全体を巡回して飼育池のスクリーンの掃除や給餌機への餌の補充などを行いました。








2012 年 12 月 28 日 (金)
  アマゴなどのふ化仔魚の池出し





 下呂支所のふ化水槽 (関連記事 : 11 月 30 日 ・12 月 14 日) に収容したアマゴなどの発眼卵がふ化し、卵黄を吸収し終わって、餌付け時期となり、専用の飼育池に移しました。

 今年は秋の水温低下が遅くて産卵期が遅れたため、餌付けも平年より 1 週間程遅くなっています。





2012 年 12 月 27 日 (木)
  配管の修理





 下呂支所で C 号池の井戸水の配管が老朽化により破損したため、修理を行いました。

 この配管は 「岐阜県冷水魚養殖試験場」 の時代から使用しているもので、設置からすでに 50 年が経過しています。破損した部品を外した後、止水栓の取り付けを行いました。














2012 年 12 月 26 日 (水)
  アジメドジョウの人工産卵床





 アジメドジョウは、秋になると伏流水の湧く礫中に潜入し、越冬後の春に産卵します (関連記事 : 4 月 16 日)。水槽で産卵をさせようとする場合は、伏流水の環境を模した人工産卵床を作ります。人工産卵床とはいうものの、冬は越冬場所、春から秋は普段の隠れ家になりますので、産卵期以外でも、通常は水槽内にそのまま設置しておきます。このため、何年か経つと材料が劣化したりと、老朽化が目立つようになります。そんなときには、越冬時期を迎える晩秋の頃に新しく作り替えることになります。

 すっかり冬になってしまい、時期が遅くなってしまいましたが、新しくアジメドジョウの人工産卵床を作りました。


参考文献

藤井亮吏 ・田口錠次.2012.アジメドジョウの人工
 産卵床と産卵水温.岐阜県河川環境研究所研究
 報告,57 : 15-21. < PDF >
















2012 年 12 月 25 日 (火)
  水田魚道の遡上実験





 農業排水路でみられるフナ類 ・コイ ・タモロコ ・ドジョウなどの魚は、かつては繁殖活動や稚魚の成長の場として水田をしばしば利用していました。しかし、圃場整備にともない水田と排水路の落差が生じた結果、多くの水田でそれらが困難になっています。岐阜県ではこうした落差の影響を軽減するため、水田魚道の設置を推進しています。水田魚道とはこうした魚たちが圃場整備の進んだ水田でも繁殖・成長できるように、水田と農業排水路とをつなぐ簡易な人工構造物のことをいいます (関連記事 : 2011 年 6 月 11 日)。

 しかし、水田魚道を設置した場合、どの程度の魚が遡上するのか、あるいは、どの時間帯に魚が遡上するのかといったことについてはよく分かっていません。そのため、それらを定量的に把握する研究を行っています (関連記事 : 2012 年 7 月 6 日)。とはいっても、24 時間田んぼにはりついて遡上する魚を直接観察することはできませんので、水田魚道を遡上する魚を自動的にカウントしたり、遡上した魚を撮影したりする装置を岐阜県情報技術研究所とともに開発しています。来年度以降の実用試験に先立ち、現在、予備試験を本所の屋内で行っています。




遡上する魚を自動的に計数する装置






2012 年 12 月 24 日 (月)
  トカゲとカナヘビ




ニホントカゲ




ニホンカナヘビ


 下呂支所の敷地内や調査中によく見られるトカゲの仲間に、ニホントカゲ (Plestiodon japonicus) とニホンカナヘビ (Akydromus tachydromoides) がいます。同じトカゲの仲間ですが、両者は外見がかなり異なるので、見間違えることはありません。


ニホントカゲ (以下、トカゲ) とニホンカナヘビ (以下、カナヘビ) の違い

トカゲの背中は黒地で薄茶色の縦縞が入り、尾は青色(不鮮明な個体もいます) なのに対して、カナヘビは全体が薄茶色
カナヘビは、トカゲに比べると尾が長い
(尾が胴体部分よりも長い)
トカゲの体表は光沢があってツヤツヤなのに対して、カナヘビはざらざらしている
カナヘビは首のあたりに大きな黒斑がある


 岐阜県で見られるトカゲの仲間にはもう 1 種、ニホンヤモリ (Gekko japonicus) がいますが、まだ下呂支所の敷地内では見たことがありません。




トカゲは、黒地に薄茶色の縦模様があり、
体表に光沢があってつやつやしている




カナヘビは、薄茶色で、体表がざらざらで、
首のあたりに黒斑がある





2012 年 12 月 21 日 (金)
  養殖魚の魚病診断





 下呂支所に県内の養殖場から魚病診断の依頼がありました。

 今回診断の依頼があったのは、ニジマスです。養殖場は、自然界よりも高い密度で魚を飼育しており、病気が蔓延すると大きな被害が出る恐れがあるので、原因の把握と適切な対応が不可欠です。当研究所では、寄生虫 ・細菌 ・ウイルスの有無などを調べて死亡原因を明らかにし、養殖業者に対応策を指導しています。








2012 年 12 月 20 日 (木)
  ぽち、海へ





 下呂支所では、水槽展示用にウナギ 1 個体を飼育してきました。これは、2009 年に敷地内の水路で発見されたウナギの大物です。発見当時すでに全長 92.9 cm ・体重1.85 kg ・胴周り 20.7 cm というサイズで、下呂支所では史上最長の魚類であり、“ぽち” と名付けられ親しまれてきました。

 ぽちは、これまでホームページやスライドで使う写真のモデルを務めたほか、研究所一日開放 (関連記事 : 2011 年 7 月 31 日) や自然教育企画 (関連記事 : 2012 年 10 月 12 日) での水槽展示に従事し、無口で無愛想ながらも小学生の人気を集めました。




小学生向けの教育企画での水槽展示




後日、小学校から届いた感謝状




1 年生の感想文




2 年生の感想文




研究所一日開放での展示水槽


 近年、ウナギの資源量の減少が懸念されており、今年 3 月の東アジア鰻資源協議会 (EASEC) の緊急提言では、川から海へ降下するウナギの保護が対策のひとつとして挙げられています。

 ぽちは餌は食べているものの、この 3 年半の間、まったく成長していません。おそらく成長が完了して繁殖に向かう状態と考えられ、本来なら川から海へ降下する段階と推測されます。こうした背景から、わずかでも再生産に寄与できるよう、ぽちを川へ戻しました。この後、ぽちが産卵場の海域に無事にたどり着き、繁殖に参加できるよう願ってやみません。




ぽちと温州みかん





2012 年 12 月 19 日 (水)
  寒い日が続く





 下呂支所のある下呂市萩原町付近では、雪は少ないものの寒い日が続いています。

 凍結に備えて、職員が飼育池や配管の点検を行っています。




網があっという間に凍り、直立させることができる








2012 年 12 月 18 日 (火)
  渓流資源増大技術開発事業 年度末報告会





 「内水面漁業振興対策事業」 のうち 「渓流資源増大技術開発事業」 の年度末報告会が 17 ・18 日に水産庁で開催されました。

 今年は事業最終年度ということで、5 ヶ年の成果についての発表と、報告書についての検討・質疑が行われました。





2012 年 12 月 17 日 (月)
  飼育魚の移動





 下呂支所では、屋外の飼育池でアマゴやニジマスなどを飼育しています。魚が混みあっている飼育池では病気が発生しやすくなるので、個体数や体サイズに応じて、より大きい池に魚を移し替えるか、いくつかの池に分けて飼育するようにしています。

 今月の作業では、来年の採卵用の親魚候補のアマゴの移し替えを行っています。










計数しながら 新しい飼育池に魚を投入
(左手にカウンターを持っている)





2012 年 12 月 14 日 (金)
  イワナの発眼卵をふ化室に収容





 下呂支所でイワナの発眼卵のふ化室への収容を実施中です。ふ化室への収容は、検卵 (関連記事 : 12 月 4 ・11 日) が完了したものから順次行っています。

 ふ化室では、まず 「ふ化盆 (ふかぼん)」 と呼ばれる枠付きの金網に発眼卵を小分けして入れます。ふ化盆は、いくつか重ねた状態で上下を針金などで固定し、ふ化水槽の中に設置します。ふ化水槽では、井戸水を流しながらふ化盆の中で発眼卵をふ化させた後、仔魚期の終わりまで収容しています。




卵管理水槽から発眼卵を取り出す




ふ化盆に発眼卵を小分けして入れる




発眼卵を小分けした ふ化盆を重ねる




重ねた ふ化盆の上下をひもで固定




ふ化水槽に入れる




ふ化盆とふ化水槽との隙間を 縄でふさぐ




ふ化水槽に ふたをする




井戸水を流しながら、仔魚期の終わりまで収容





2012 年 12 月 13 日 (木)
  カジカ飼育指導





 中津川市でカジカの養殖に取り組んでいる 「カジカ養殖研究会」 のメンバーの所へ、10 日に飼育指導に行きました。

 今年から新たに採卵を始めることから、親魚を収容する水槽や産卵をさせる水槽の準備状況を確認し、卵管理やふ化に使用する水槽の準備について相談をしました。








2012 年 12 月 12 日 (水)
  カジカの採血と解剖





 下呂支所では、カジカを 3 種類の異なる用水で飼育し、水温と産卵の関係を調べる実験を行っています。

 実験開始から 1 ヶ月たった今日は、岐阜大学の先生や学生とともに血中の性ホルモン量を測定するための採血を行い、解剖して生殖腺を取り出して組織観察用の試料としました。








2012 年 12 月 11 日 (火)
  イワナの発眼卵の検卵作業





 下呂支所でイワナの発眼卵の検卵作業を実施しました。

 これで今シーズンのアマゴ ・ヤマメ ・イワナの発眼卵の検卵が完了しました。




検卵機による死卵と生卵の分別
白っぽく変色したのが死卵 (左側)、橙色が生卵 (右側)




目視観察と手作業による検卵

検卵機を使用しても少数の死卵が残っているため、
目視観察と手作業による検卵も不可欠





2012 年 12 月 10 日 (月)
  除雪





 下呂支所では、8 日の晩から雪が降り続いています。職員が通路の除雪や飼育施設の点検に追われています。











2012 年 12 月 7 日 (金)
  全国湖沼河川養殖研究会 マス類資源研究部会





 「全国湖沼河川養殖研究会 マス類資源研究部会」 が 6 ・7 日に東京海洋大学で開催されました。

 この研究部会では、イワナ ・ヤマメ ・アマゴの増殖や保全についての研究発表や意見交換が行われました。当研究所の職員は、親魚放流 (関連記事 : 2010 年 9 月 13 日) について発表しました。





2012 年 12 月 6 日 (木)
  井戸の日よけシートの取り外し





 下呂支所で井戸の日よけシートの取り外しを行いました。

 井戸の中に藻が生えると、配水管が詰まるなどトラブルの原因になるので、春から秋は、藻が生えないよう井戸に日よけシートをかぶせています (関連記事 : 3 月 19 日)。しかし、冬は、雪の重みで破れる恐れがあるので、毎年、雪が降り始める頃に日よけシートを取り外すようにしています。




シートを外す前




シートを外した後





2012 年 12 月 5 日 (水)
  カジカ飼育指導





 美濃市と関市でカジカの養殖に取り組んでいる 「カジカ養殖研究会」 のメンバーの所へ、7 日に飼育指導に行きました。

 カジカはまもなく産卵期を迎えます。美濃市の現場では、産卵までもう少しかかりそうでしたので、産卵に向けた親魚の管理などについて相談しました。関市の現場では、すでに1個体が産卵を行い、もう少しすると産卵真っ盛りとなりそうな感じでした。来月末ごろにはふ化しますので、ふ化後の収容する水槽の準備状況について確認しました。














2012 年 12 月 4 日 (火)
  アマゴの発眼卵の検卵作業





 今月も下呂支所でアマゴの発眼卵の検卵作業を実施しています。

 現在は、先月中旬に人工受精を行った卵が発眼期を迎えており、検卵を順次行っています。




橙色が生卵、 白っぽく変色したのが死卵





2012 年 12 月 3 日 (月)
  御前山の冠雪





 下呂支所の東方にそびえる御前山 (標高1646 m) に雪が積もりました。本格的な冬の到来です。








記 事


年末年始の飼育管理

年末年始の飼育管理

アマゴなどの
ふ化仔魚の池出し

配管の修理

アジメドジョウの
人工産卵床

水田魚道の遡上実験

トカゲとカナヘビ

養殖魚の魚病診断

ぽち、海へ

寒い日が続く

渓流資源増大
技術開発事業
年度末報告会

飼育魚の移動

イワナの発眼卵を
ふ化室に収容

カジカ飼育指導

カジカの採血と解剖

イワナの発眼卵の
検卵作業

除雪

全国湖沼河川
養殖研究会
マス類資源研究部会

井戸の日よけ
シートの取り外し

カジカ飼育指導

アマゴの発眼卵の
検卵作業

御前山の冠雪




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