トップページ



せかぶ日誌
バックナンバー





2012 年 11 月


1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30

< 10 月  12 月 >



  2012 年 11 月 30 日 (金)


    アマゴやヤマメの発眼卵をふ化室に収容

                  





 下呂支所でアマゴやヤマメの発眼卵をふ化室に収容する作業を連日実施しています。ふ化室への収容は、検卵 (関連記事 : 11 月 8 ・14 ・19 ・22 ・27 日) が完了したものから順次行っています。

 ふ化室では、まず 「ふ化盆 (ふかぼん)」 と呼ばれる枠付きの金網に発眼卵を小分けして入れます。ふ化盆は、いくつか重ねた状態で上下を針金で固定し、ふ化水槽の中に設置します。ふ化水槽では、井戸水を流してふ化盆の中で発眼卵をふ化させた後、仔魚期の終わりまで収容しています。




ふ化盆




ふ化水槽






  2012 年 11 月 29 日 (木)


    河川流域振興活動実践事業 講習会

                  





 高山市の高山市民文化会館で岐阜県漁業協同組合連合会の河川流域振興活動実践事業 講習会が開催され、当研究所の職員も聴講しました。

 今回の講習会では、(独) 水産総合研究センター増養殖研究所から講師が招聘され、今後の渓流魚の漁場運営の方向性や、渓流魚の各増殖方法の費用対効果について解説がありました。増養殖研究所を中心として実施中の水産庁事業 「渓流資源増大技術開発事業」 および 「地域の状況を踏まえた効果的な増殖手法開発事業」 には当研究所も参加して渓流魚の調査に取り組んでおり、今回の講習会では親魚放流 (関連記事 : 2010 年 9 月 13 日) など当研究所の調査事例も紹介されました。








  2012 年 11 月 28 日 (水)


    カジカ養殖研究会

                  





 下呂支所で平成 24 年度のカジカ養殖研究会を開催しました。カジカ養殖に取り組んでいる有志をメンバーとするカジカ養殖研究会は、養殖技術の向上や商品化・販売等について意見を交換する会議を定期的に行っています。

 今回は、国体関連行事でのカジカの PR 活動 (関連記事 : 9 月 29 日、10 月 3 ・8 日) の報告、飼育水温とカジカの摂餌 ・成長の関係についての話題提供、今後の新しい魚種の取り組み計画、最近の養殖生産の近況報告などを題材に、活発な意見交換が行われました。








  2012 年 11 月 27 日 (火)


    アマゴやヤマメの発眼卵の検卵作業

                  





 今週も下呂支所でアマゴやヤマメの発眼卵の検卵作業を実施しています。

 現在は、今月上旬に人工受精を行った卵が発眼期を迎えており、検卵が終わった発眼卵は、養殖業者に順次発送しています。また、一部の発眼卵を次の親魚養成用として下呂支所に残し、ふ化室に収容しています。




橙色が生卵、 白っぽく変色したのが死卵




目視観察と手作業による検卵






  2012 年 11 月 26 日 (月)


    ふ化室の清掃作業

                  





 下呂支所でふ化室の清掃作業を行いました。

 ふ化室は、アマゴやヤマメなどの稚魚の餌付けを行う施設です。稚魚は病気に弱いため、収容前に施設内の清掃や器材の消毒を行っています。






  2012 年 11 月 23 日 (金)


    シリーズ 河川研の備品紹介 3
    〜 インキュベーター 〜


                  





 前回のサーマルサイクラーの記事 (関連記事 : 2011 年 3 月 10 日) を掲載してから月日が流れてしまいましたが、シリーズ第 3 弾の備品を紹介します。

 今回紹介するのは、インキュベータという冷蔵庫のような機械です。冷蔵庫との大きな違いは、庫内の温度を一定に保つことができる (冷温以外も可能) ところです。

 当研究所では、目的に応じて、5℃・10℃・15℃・20℃にそれぞれ温度設定して使っています。写真のインキュベータは、20℃に設定してあり、せっそう病菌 ・ビブリオ病菌 ・エドワジエライクタルリ病菌等の検査用の培地を保管しています。




培地






  2012 年 11 月 22 日 (木)


    アマゴやヤマメの発眼卵の検卵作業

                  





 下呂支所でアマゴやヤマメの発眼卵の検卵作業を連日実施しています。

 検卵が終わった発眼卵は、養殖業者に順次発送しています。また、一部の発眼卵を次の親魚養成用として下呂支所に残し、ふ化室に収容しています。




検卵機による死卵と生卵の分別
白っぽく変色したのが死卵 (左側)、橙色が生卵 (右側)




目視観察と手作業による検卵

検卵機を使用しても少数の死卵が残っているため、
目視観察と手作業による検卵も不可欠






  2012 年 11 月 21 日 (水)


    飼育魚の移動

                  





 下呂支所では、屋外の飼育池でアマゴやニジマスなどを飼育しています。魚が混みあっている飼育池では病気が発生しやすくなるので、個体数や体サイズに応じて、より大きい池に魚を移し替えるか、いくつかの池に分けて飼育するようにしています。

 今月の作業では、来年の採卵用の親魚候補のアマゴやヤマメの移し替えを順次行っています。




計数しながら 新しい飼育池に魚を投入
(左手にカウンターを持っている)






  2012 年 11 月 20 日 (火)


    渓流で魚類調査

                  





 15 日に渓流で魚類調査を行い、雪の中、49 m の区間でイワナとヤマメの生息を確認しました。また、イワナとヤマメの交雑と考えられる個体も確認されました (関連記事 : 2009 年 6 月 8 日 ・7 月 14 日、2010 年 7 月 8 日、2011 年 7 月 26 日 ・9 月 14 日、2012 年 8 月 7 日)。

 採捕した計 19 個体は、体サイズを測定した後、調査区間内に戻しました。






イワナとヤマメの交雑個体






  2012 年 11 月 19 日 (月)


    アマゴやヤマメの発眼卵の検卵作業

                  





 下呂支所でアマゴやヤマメの発眼卵の検卵作業を実施中です。

 現在は、10 月下旬に人工受精を行った卵が発眼期を迎えており、検卵作業を順次進めています。




検卵機による生卵と死卵の分別
(関連記事 : 11 月 8 日)






  2012 年 11 月 16 日 (金)


    アジメドジョウの黄変個体

                  





 今年の 7 月に木曽川水系のアジメドジョウの黄変個体について記事にしたところですが、先日、長良川水系の漁業協同組合の方からも情報提供がありましたのでご紹介します。

 アジメドジョウには、アルビノと黄変個体の両方の確認例があります(丹羽 1976)。今回のアジメドジョウも前回と同じ黄変個体であると考えられます (関連記事 : 7 月 27 日)。こうした体色異常の個体が出現する理由は分かっていませんが、自然界では珍しいものです。


参考文献

丹羽 彌.1976.あじめ アジメドジョウの総合的研究.
 大衆書房,岐阜市.








  2012 年 11 月 15 日 (木)


    河川で魚類調査

                  





 雪の中、岐阜県高山土木事務所により市街地の河川で魚類調査が行われました。当研究所の職員は、同事務所からの依頼で魚類の採捕や測定作業に協力し、ヤマメ ・ウグイ ・タカハヤ ・アブラハヤ ・アカザ ・カワヨシノボリの生息を確認しました。

 採捕した計 47 個体は、体サイズを測定した後、調査区間内に戻しました。








  2012 年 11 月 14 日 (水)


    アマゴやヤマメの発眼卵の検卵作業

                  





 先週に引き続き、下呂支所でアマゴやヤマメの発眼卵の検卵作業を実施中です。

 現在は、10 月下旬に人工受精を行った卵が発眼期を迎えており、検卵作業を順次進めています。




卵管理水槽からの発眼卵の回収




目視観察と手作業による検卵作業






  2012 年 11 月 13 日 (火)


    井戸水の殺菌灯の交換

                  





 昨日、下呂支所で井戸水の殺菌灯の交換作業を行いました。

 殺菌灯は、飼育魚の病気発生を予防するために設置しています。ふ化仔魚は特に病気に弱いため、飼育用水の殺菌が不可欠です。










  2012 年 11 月 12 日 (月)


    イワナの採卵と人工受精

                  





 下呂支所でイワナ 1 系統の採卵と人工受精を実施しました。

 今シーズンのアマゴ ・ヤマメ ・イワナの採卵と人工受精は、これで完了しました。




イワナの親魚




受精卵を卵管理水槽に収容






  2012 年 11 月 9 日 (金)


    アマゴの発眼卵埋設の講習会

                  





 7 日の講習会に引き続き、郡上漁業協同組合でアマゴの発眼卵埋設の講習会が開催されました。

 当研究所の職員は、発眼卵埋設の作業手順 ・生まれた稚魚の成長速度 ・全長 15 cm 到達時の残存率について解説したほか、長所と短所の両方を紹介し、発眼卵埋設も完璧な方法ではないことを説明しました。また、在来個体群が生息する支流では、種苗放流 (発眼卵埋設を含む) を実施しないよう要請しました (関連記事 : 11 月 7 日)。






  2012 年 11 月 8 日 (木)


    アマゴやヤマメの発眼卵の検卵作業

                  





 下呂支所でアマゴやヤマメの発眼卵 (はつがんらん) の検卵 (けんらん) 作業が始まりました。

 発生の最終段階の卵は、発現した眼球が透けて見えることから 「発眼卵」 と呼ばれます。卵は、受精後しばらく安静が必要ですが、発眼卵の段階になると外部からの衝撃に比較的強くなり、収容水槽から取り出すことができるので、検卵機により生卵と死卵とを分別する作業が可能になります。死卵を放置すると、水カビ発生の原因となるので取り除かなければなりません。ただし、検卵機による除去では、少数の死卵が残るため、残った死卵を目視観察と手作業で取り除く必要があります (関連記事 : 2012 年 4 月 23 日、5 月1 ・8 ・14 日)。




目視観察と手作業による死卵の除去


 これらの作業は 「検卵」 と呼ばれ、卵の出荷やふ化室への移送の前に必ず行っています。検卵が終了した発眼卵は、養殖業者への出荷や当研究所での継代飼育などに使用しています。




アマゴの発眼卵

発生の最終段階の卵は、発現した眼球が
透けて見えることから 「発眼卵」 と呼ばれ







  2012 年 11 月 7 日 (水)


    漁業体験学習会

                  





 1 日に各務原市立陵南小学校で5年生を対象に漁業 (釣り) 体験学習会が行われました。

 今回の学習会は、魚をとるための方法を学んだり、体験したりするものです。最初に、研究所の職員が河川漁業や魚の生態などの講演を行い、引続いて学校のプールを利用して釣り体験が行われました。みんな楽しそうに釣りをしていました。







  2012 年 11 月 6 日 (火)


    アマゴの発眼卵埋設の講習会

                  





 漁業協同組合による渓流魚の増殖事業では、稚魚放流が主要な方法として長らく実施されてきました (中村ほか 2012)。しかし、放流後の残存性は期待していたよりも低く、増殖効果が疑問視されているのが実情です。

 こうした背景から、代替策として発眼卵埋設 (関連記事 : 2009 年 11 月 16 ・26日 ) ・親魚放流 (関連記事 : 2010 年 9 月 13 日) ・人工産卵場造成 (関連記事 : 2009 年 10 月 12 日) ・人工産卵河川整備 (関連記事 : 2009 年 9 月 26 日) への関心が高まっており、近年は増殖方法の多様化が進んでいます (中村・飯田 2009)。

 今回は、馬瀬川下流漁業協同組合でアマゴの発眼卵埋設の講習会が開催されました。発眼卵埋設は、養殖場で生産された発眼卵を渓流の河床の砂利中に埋設するという方法です (関連記事 : 2009 年 11 月 16 ・26 日)。

 当研究所の職員は、発眼卵埋設の作業手順・生まれた稚魚の成長速度・全長 15 cm 到達時の残存率について解説したほか、長所と短所の両方を紹介し、発眼卵埋設も完璧な方法ではないことを説明しました。また、在来個体群が生息する支流では、種苗放流 (発眼卵埋設を含む) を実施しないよう要請しました。


参考文献

中村智幸 ・飯田 遥.2009.水産増郷研究センター叢書
 守る・増やす渓流魚 イワナとヤマメの保全 ・増殖 ・
 釣り場作り.社団法人農山漁村文化協会,東京.
中村智幸 ・亀甲武志 ・岸 大弼 ・コ原哲也 ・久保田
 仁志 ・坪井潤一.2012.在来渓流魚(イワナ類,
 サクラマス類):保全,増殖,利用の現状と今後の
 課題.魚類学雑誌,59: 163-167.






  2012 年 11 月 5 日 (月)


    アマゴやヤマメの採卵と人工受精

                  





 先月に引き続き、下呂支所でアマゴやヤマメの採卵と人工受精を実施中です。

 今日の作業では、アマゴ 1 系統とヤマメ 2 系統の採卵と人工受精をそれぞれ行いました。アマゴとヤマメの採卵と人工受精は今回で完了し、来週はイワナの採卵と人工受精を行う予定です。




雄親魚からの精液の採取




雄親魚から採取した精液




受精作業






  2012 年 11 月 4 日 (日)


    ヤマカガシ

                  





 先月末の魚類調査の時、ヤマカガシに遭遇しました。

 今年は例年よりもヘビを見かける機会が多くありました (関連記事 : 5 月 26 日 ・6 月 18 日 ・9 月 25 日 ・10 月 7 日)。このところ気温が急に下がっており、冬眠に入る時期が近づいているため、今回の個体が見納めになりそうです。




性質はおとなしいが、毒を持っているので要注意




撮影後、近くの草むらに逃がしました






  2012 年 11 月 2 日 (金)


    岐阜大学フェア

                  





 岐阜大学フェアで研究のパネル展示 ・説明を行いました。

 当研究所は、冷水病に強いアユ種苗の開発 ・実用化研究の結果と進捗状況に関する発表をしました。大学、県、市町村など様々な研究室や団体等の発表があり、それぞれのパネルに関して熱心な議論が行われていました。






  2012 年 11 月 1 日 (木)


    アマゴやヤマメの採卵と人工受精

                  






 
下呂支所でアマゴやヤマメの採卵と人工受精を実施中です。

 今日の作業では、アマゴ 1 系統とヤマメ 2 系統の採卵と人工受精をそれぞれ行いました。各系統の親魚の成熟度合いに応じて、採卵と人工受精を引き続き行う予定です。




雌親魚からの卵の採取




雌親魚からの卵の採取




受精前に等張液で卵を洗浄
(洗卵作業)








記 事


アマゴやヤマメの
発眼卵をふ化室に
収容

河川流域振興活動
実践事業 講習会

カジカ養殖研究会

アマゴやヤマメの
発眼卵の検卵作業

ふ化室の清掃作業

シリーズ
河川研の備品紹介3
〜インキュベーター〜

アマゴやヤマメの
発眼卵の検卵作業

飼育魚の移動

渓流で魚類調査

アマゴやヤマメの
発眼卵の検卵作業

アジメドジョウの
黄変個体

河川で魚類調査

アマゴやヤマメの
発眼卵の検卵作業

井戸水の
殺菌灯の交換

イワナの
採卵と人工受精

アマゴの発眼卵
埋設の講習会

アマゴやヤマメの
発眼卵の検卵作業

漁業体験学習会

アマゴの発眼卵
埋設の講習会

アマゴやヤマメの
採卵と人工受精

ヤマカガシ

岐阜大学フェア

アマゴやヤマメの
採卵と人工受精




11 12 13 14 15 16 17
2010年 2012 年 2010年
11 12 13 14 15 16 17
< 10 月 11 12 月 >
せかぶ日誌  岐阜県河川環境研究所




せかぶ日誌のトップに戻る