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せかぶ日誌
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2010 年 5 月

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< 4 月  6 月 >



  2010 年 5 月 31 日 (月)


    アマゴ稚魚の選別作業

                  





 同じ池で飼育している同じ系統の魚でも、成長速度には個体差があります。水槽実験や試験放流では、使用する魚のサイズを揃える必要があるので、選別かご (関連記事 : 2009 年 7 月 6 日) を使用して、必要な体サイズの個体を選び出しています。

 今日の作業では、下呂支所のふ化室で飼育中のアマゴ稚魚の選別を行いました。






  2010 年 5 月 30 日 (日)


    長良川流域環境ネットワーク協議会

                  





 岐阜市の岐阜県県民ふれあい会館において 28 日に 「長良川流域環境ネットワーク協議会」 の総会が開催されました。当研究所の職員は、総会終了後に 「森と川のつながり」 について講演しました。






  2010 年 5 月 29 日 (土)


    アマゴの試験放流

                  





 アマゴの稚魚放流が翌年の渓流釣りにどれくらい貢献するのかを確かめる調査の一環としてアマゴの標識個体の試験放流を行いました。

 アマゴの稚魚を、他の放流魚と識別できるよう、脂びれをハサミで切って標識しておき、28 日に川に放流しました。








  2010 年 5 月 28 日 (金)


    河川環境楽園 環境教育ネットワーク会議

                  





 河川環境楽園内の5施設合同で設立している 「河川環境楽園 環境教育ネットワーク」 の会議が行われました (関連記事 : 5 月 11 日)。

 今回の会議でも、夏休みに実施する環境教育イベントについて話合いが行われ、具体的なプログラム内容などが固まってきました。当研究所が担当するプログラムは、“川虫” と “小さな棲み場所” がキーワードになる内容となりそうです。






  2010 年 5 月 27 日 (木)


    アユの試験放流

                  





 アユの標識個体の試験放流を行いました。

 この研究は、放流後のアユの成長 ・移動範囲 ・漁獲状況を調べるもので、他の放流アユと識別できるよう、あらかじめ一部のひれをハサミで切って標識しておきました。これらのアユは、夕方にトラックで調査区間へ輸送して放流しました。




重量の測定




トラックの水槽への積み込み




調査区間への放流






  2010 年 5 月 26 日 (水)


    タモの補修

                  





 タモ網は、野外での魚類調査や所内での飼育魚の管理に欠かせない道具です。使用頻度が高いので、よくほつれたり穴が開いたりしますが、その都度、職員が手作業で補修して、少しでも長く使用できるようにしています。










  2010 年 5 月 25 日 (火)


    幼稚園で 第30回 全国豊かな海づくり大会
    ~ ぎふ長良川大会 ~ を PR


                  





 岐阜振興局振興課が岐阜市内の幼稚園に出向き、第 30 回 全国豊かな海づくり大会 ~ ぎふ長良川大会 ~ の PR を行いました。

 当研究所からも職員が訪問し、アユの水槽展示を行って園児のみなさんに見てもらいました。アユを間近で見ることはあまりないようで、みんな食い入るように見つめていました。








  2010 年 5 月 24 日 (月)


    飼育池の維持管理と水門 ・水路の点検

                  





 低気圧の通過に伴う大雨で河川が増水したため、飼育池の維持管理や水門や水路の点検を行いました。

 下呂支所の飼育水は飛騨川から取水しています。飛騨川が増水して濁り、ゴミが流れてきたため、スクリーンに詰まったゴミの除去や、水門で水量の調節を行いました。




取水口のスクリーンの掃除




本流の水位変化に応じて、水路の流量を随時調節






  2010 年 5 月 21 日 (金)


    岐阜大学 応用生物科学部 1年生
    フィールド科学基礎実習

                  





 岐阜大学応用生物科学部生産環境科学課程 1 年生が 「フィールド科学基礎実習」 の一環で、下呂支所の講演と施設見学のため来訪しました。

 当研究所の職員が下呂総合庁舎大会議室において 「森と川のつながり」、「農業活動と水域環境の関わり」 について講演しました。その後、下呂支所の敷地内を巡回し、飼育施設や実験水路での取り組みについて紹介しました。








  2010 年 5 月 20 日 (木)


    アマゴの稚魚の移送

                  





 下呂支所では、アマゴやヤマメなどはふ化室でふ化させ、餌付けを行っています。その後、成長した稚魚を屋外の飼育池に順次移送しています。

 今日の作業では、アマゴの稚魚をふ化室の飼育水槽から屋外の A 号池に移し替えました。




移送前に総重量と平均体重を測定








  2010 年 5 月 19 日 (水)


    地域の状況を踏まえた効果的な増殖手法開発事業
    計画検討会

                  





 「内水面漁業振興対策事業」 のうち 「地域の状況を踏まえた効果的な増殖手法開発事業」 の計画検討会が水産庁で開催されました。

 当研究所の職員は、渓流魚の稚魚放流や発眼卵埋設について発表し、(独) 水産総合研究センターや他県の研究機関の職員と意見交換を行いました。






  2010 年 5 月 18 日 (金)


    渓流で魚類調査

                  





イワナ


 益田川 (飛騨川) の支流 4 ヶ所で魚類調査を行いました。

 そのうち 1 ヶ所では、イワナとアブラハヤの生息が確認されました。サケ科魚類ではアマゴよりもイワナが上流側に分布し、コイ科魚類ではアブラハヤよりもタカハヤが上流側に分布する傾向があります。アブラハヤが生息する区間は、イワナではなくアマゴの生息に適していると考えていたのですが、この支流ではアマゴは確認されませんでした。




アブラハヤ







  2010 年 5 月 17 日 (月)


    巡回指導

                  





 巡回指導の一環で白川村に行ってきました。

 岐阜県漁業協同組合連合会が実施している 「アマゴ ・ヤマメ里親教室」 で、県内の小学校 34 校に下呂支所から発眼卵を提供しました (関連記事 : 2009 年 11 月 12 日)。今回は、そのうちヤマメの発眼卵を提供した 1校に訪問し、稚魚の生育状況を確認しました。前回 (2010 年 4 月 21 日)は 3 つの水槽で飼育していましたが、稚魚が順調に生育していて大きくなり、水槽が手狭になったため、水槽を 4 つに増やしました。








  2010 年 5 月 16 日 (日)


    巡回指導

                  





 県内の漁業協同組合からダム湖に生息するプランクトンについて問合せを受けました。

 14 日に現地を訪問し、動物プランクトンの採集方法や観察方法を指導しました。









  2010 年 5 月 14 日 (金)


    カジカ飼育指導

                  





 飛騨市と高山市でカジカ飼育に取り組んでいる 「カジカ養殖研究会」 のメンバーの所へ、飼育指導に行きました。

 この冬に生まれたカジカは、順調に成長していました。この時期のカジカ小卵型の稚魚は海から川に遡上する時期でもあり、大変よく泳ぎます。人工海水の水槽でも、淡水のかけ流しのタライ水槽でも活発に泳ぐ姿が見られました。





カジカ小卵型








  2010 年 5 月 13 日 (木)


    ウシモツゴの赤ちゃんの展示を始めました

                  





 本所の見学通路でウシモツゴの赤ちゃん (仔魚) の展示を始めました (関連記事 : 4 月 26 日)。

 ウシモツゴの仔魚には、エサとして “アルテミア” という動物プランクトンを与えています。このアルテミアはオレンジ色をしているので、ウシモツゴの赤ちゃんのお腹がオレンジ色になっています。本所にお越しの際は、是非ご覧ください。




餌として与えているアルテミア幼生
全長 約 0.5 mm






  2010 年 5 月 12 日 (水)


    カジカ飼育指導

                  





 関市でカジカ飼育に取り組んでいる 「カジカ養殖研究会 (関連記事 : 2009 年 10 月 7 日)」 のメンバーの所へ、11 日に飼育指導に行きました。

 ここでは、養殖用に普通用いられる小卵型のカジカではなく、山間部に生息する大卵型の採卵やふ化に挑戦しています。卵からふ化した仔魚の腹が、餌のアルテミア幼生で赤くなっているのが確認できました。









  2010 年 5 月 11 日 (火)


    河川環境楽園 環境教育ネットワーク

                  





 河川環境楽園内の 5 施設 (岐阜県世界淡水魚園水族館アクア・トト ぎふ、木曽川水園 自然発見館、国土交通省 水辺共生体験館、(独) 土木研究所 自然共生研究センター、当研究所) が合同で設立している 「河川環境楽園 環境教育ネットワーク」 の会議が行われました。

 このネットワークでは、毎年夏休みに協同で環境教育イベントを実施してきました。今回の会議では、今年も夏休みに環境教育イベントを実施するために、各施設から持ち寄った計画案を参考に意見交換を行いました。




岐阜県世界淡水魚園水族館アクア・トト ぎふ




木曽川水園 自然発見館




国土交通省 水辺共生体験館




(独) 土木研究所 自然共生研究センター







  2010 年 5 月 10 日 (月)


    保菌検査

                  





 県内の漁業協同組合から河川に放流したアユ種苗について冷水病原因菌等の保菌検査の依頼がありました。

 えらと腎臓の組織片を寒天培地に塗り、後日、生えてきた菌を遺伝子診断します。




培地へのサンプルの塗布
この後、培養と判定に 3 週間程度を要する






  2010 年 5 月 8 日 (土)


    馬瀬川フィッシングアカデミー テンカラ釣り講座

                  





 2010 年度 「馬瀬川フィッシングアカデミー テンカラ釣り講座」 が下呂市馬瀬の 「フィッシングセンター 水辺の館」 で開催されました。

 当研究所の職員は、渓流魚に関する講演を担当し、去年から取り組んでいる渓流魚の人工産卵河川 (関連記事 : 2009 年 9 月 26 日 ・11 月 2 日 ・12 月 24 日) の調査内容を紹介しました。








  2010 年 5 月 7 日 (金)


    飼育池の掃除

                  





 下呂支所では屋外の飼育地に河川水を導入して魚を飼育しており、落ち葉など流れてくるゴミの掃除が欠かせません (関連記事 : 4 月 18 日)。

 魚が入っていない飼育池でも泥が沈殿したり藻類が生えたりします。特に上流の別の飼育池に魚が入っている場合には、そこから流れてくる残餌や糞がたまって汚れます。今日の作業では、B 号池の掃除を行いました。ピカピカになった飼育池にはすぐに魚が入る予定です。








  2010 年 5 月 6 日 (木)


    アジメドジョウがふ化

                  





 アジメドジョウのふ化が 5 月 2 日に始まりました (関連記事 : 4 月 16 日)。

 アジメドジョウの産卵は越冬場所でもある礫中で行われ、稚魚は初夏まで川に姿を見せません。そのため、アジメドジョウのふ化仔魚は自然界では一切見ることが出来ません。

 ふ化仔魚は、お腹に大きな卵黄をつけており、餌を食べ始めるまでのふ化から 3 週間程度はその栄養分だけで生活します。






  2010 年 5 月 5 日 (水)


    ざっこ寿司

                  



 朴葉寿司 (ほおばずし) は、ホオノキの若葉が大きくなる晩春から初夏にかけて、岐阜県飛騨地方や東濃地方などの家庭で作られる郷土料理です。




朴葉寿司 (具を混ぜ込むタイプ)





朴葉寿司 (具を上にのせるタイプ)



 
名古屋女子大学が行った飛騨川流域の食文化の調査によると、朴葉寿司の具として使われる魚は、マスあるいはサバが主流であることが示されています (鈴木ほか 1969. 名古屋女子大学紀要 15巻)。毎年この時期になると、飛騨地方の食料品店では、朴葉寿司用の “マス” が店頭に並びます。ただし、マスといっても、産地表示を見ると、宮城県で海面養殖しているギンザケや北海道で漁獲したカラフトマスと思われるもの、あるいは国外から輸入したタイセイヨウサケなどがほとんどで、地元産のものが見つからないのが残念なところです。

 ところが、下呂支所がある下呂市萩原町羽根地区には、地産地消を実現している朴葉寿司があります。この羽根の朴葉寿司は、地元の川魚を具にするのが特徴で、「はぎわら文庫 ・第 19集 萩原の川魚ものがたり」 では “羽根名物 雑魚 (ザッコ) 寿司” として紹介されています。前述のように名古屋女子大学の調査結果では、朴葉寿司の具はマスやサバが主流とされており、地元の川で捕れた魚を使っているという例は登場してきません。川魚を具にした朴葉寿司 「ざっこ寿司」 は、ごく限られた地区だけで細々と作られてきたようですが、これからは、むしろその希少性に注目して、特色ある郷土料理と認識するべきでしょう。

 今のところ 「ざっこ寿司」 は、ほとんどが自家消費されるだけなのでなかなか脚光を浴びませんが、地元の特産品としての素質を十分に備えているのではないでしょうか。




アカザ




カワヨシノボリ




アブラハヤ




アジメドジョウ (奥側の 2個体)
+ シマドジョウ (手前側の 1個体)




カワムツ






  2010 年 5 月 4 日 (火)


    カワネズミ

                  






 
カワネズミは、山間部の川沿いに生息し、流水中に潜って魚や水生昆虫などを捕食する小型の哺乳類です (関連記事 : 4月 2日)。

 下呂支所では、このカワネズミが排水路を伝って温室に侵入し、ときどき水槽の飼育魚を食害することがあります。中には、水槽に侵入して魚を食べたはいいものの、水槽の内壁を登れずに溺死する個体もいます。これに似た話が、江戸時代中期の延享 2年 (1745年) に原典が編纂された 「飛州誌」 の中で 「鼠溺死之沙汰」 という題で紹介されています。

「毎秋河流ニ筌ト云フモノヲ沈メテ小魚ヲトル也 … 夕ニ伏置朝ニ揚ルニ魚トモニ鼠多ク此梁ニ入ツテ死セリ … 疑フラクハ落魚ヲ食ハント梁ニ入リテ出ル事ヲ得ズシテ死ヌルモノカ 梁ニハ腮 (アゴ) ト云フモノ在ツテ一度入ルモノ歸リ出ルニ難ケレバ也」

 “毎年秋になると川に筌 (うえ : アジメドジョウなど川魚を採捕する漁具のひとつ) というものを仕掛けて小魚を漁獲している … これを夕方に仕掛けておき朝に回収してみると、魚だけでなく、ネズミもこの漁具の中にたくさん入って死んでいる … おそらく中の魚を食べようと入ったものの、外へ出ることができなくて溺死したものではないだろうか。この漁具にはアゴという部分があって、中に入ったものが外に出にくい構造になっているからだ” といった内容が的確に記述されており、著者の観察眼や進歩のないカワネズミの行動に驚かされます。




アマゴの飼育水槽で溺れていた個体







  2010 年 5 月 3 日 (月)


    へび

                  





 下呂支所は、屋外に飼育池を有する施設です。飛騨川 (益田川) の河原の薮がすぐ近くにあるためか、敷地内にはさまざまなヘビが現れます。

 ヘビは、アオサギ (関連記事 : 1月 28日) などの水鳥と違って、飼育魚を食害する心配はありません。ただし、マムシやヤマカガシといった毒蛇がときどき出てくるので、草むらに近い場所では、足元に注意しながら作業を行っています。




アオダイショウ




ヒバカリ (カエルをくわえている)




シマヘビ




ジムグリ




ヤマカガシ




マムシ








記 事


アマゴ稚魚の
選別作業

長良川流域環境
ネットワーク協議会

アマゴの試験放流

河川環境楽園
環境教育
ネットワーク会議

アユの試験放流

タモの補修

幼稚園で
第30回 全国豊かな
海づくり大会 ~ぎふ
長良川大会~ をPR

飼育池の維持管理と
水門 ・水路の点検

岐阜大学
応用生物科学部
1年生
フィールド科学
基礎実習

アマゴの稚魚の移送

地域の状況を
踏まえた効果的な
増殖手法開発事業
計画検討会

渓流で魚類調査

巡回指導

巡回指導

カジカ飼育指導

ウシモツゴの
赤ちゃんの展示を
始めました

カジカ飼育指導

河川環境楽園
環境教育
ネットワーク

保菌検査

馬瀬川フィッシング
アカデミー
テンカラ釣り講座

飼育池の掃除

アジメドジョウが
ふ化

ざっこ寿司
雑魚寿司ざこ寿司
カワネズミ

へび




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