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2009 年 11 月

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  2009 年 11 月 30 日 (月)


    ため池で外来魚駆除

                  






 
池干しによる ため池の外来魚駆除が 29日に実施されました。

 この池干しは、地元農家が結成した実行委員会の主催によるもので、当所の職員は、外来魚駆除のお手伝いを行いました。池を干すと、80cmを超えるようなコイや、40cm近いヘラブナに混じり、50cmを超えるオオクチバス (ブラックバス) や数多くのブルーギルが捕獲されました。特定外来生物であるオオクチバスとブルーギルは、捕獲後すべて処分しました。






  2009 年 11 月 27 日 (金)


    人工産卵河川でイワナの発眼卵の調査

                  






 
人工産卵河川でイワナの発眼卵の調査を開始しました。今日の調査では、11月 2日に確認された産卵床から発眼卵を一時的に掘り起こし、卵数と生残率を調べました。

 イワナやアマゴなどサケ科魚類の卵は、受精後しばらく安静が必要ですが、発眼卵になると外部からの衝撃に比較的強くなります。そのため、産卵床を掘り起こす作業は、この発眼卵の時期 (平均水温が 10度の場合は、受精しておよそ 25-30日後) に行っています。卵数や生残率を確認した後、発眼卵は河床の砂利の中に戻しました。

 今後も卵の生育状況に応じて、他の産卵床の調査を随時行う予定です。









  2009 年 11 月 26 日 (木)


    渓流にアマゴの発眼卵を埋設

                  






 
渓流でアマゴの発眼卵の埋設を 19 ・20日に行いました。

 先日行ったヤマメの発眼卵の埋設と同様、来年、生まれた稚魚の生残状況を調査して、放流効果を検討する予定です。





砂利の内部にパイプで発眼卵を流し込む





発眼卵を埋設したところ (中央右寄りの砂利の部分)






  2009 年 11 月 25 日 (水)


    サツキマスの産卵状況の調査

                  






 
定点調査を毎年行っている川でサツキマスの産卵状況を調査しました。

 昨年は、産卵床を発見できなかったため、今年の状況が心配でしたが、なんとか 1ヶ所産卵床を確認できました。




サツキマスの発眼卵






  2009 年 11 月 24 日 (火)


    アマゴの親魚放流の効果 卵の生残状況

                  






 
先月のアマゴの親魚放流 (十分に成熟した親魚を産卵場付近に放流し、自発的に産卵させる増殖方法) 後に産卵が行われた場所で、産卵床の中の発眼卵の生残状況を調査しました (関連記事 : 10月 15日)。

 冷たい川の中で長時間不自然な体勢を続けるため、かなり足腰に負担がかかる作業でしたが、2河川で計 10ヶ所ほどの産卵床を掘り返して発眼卵の生残率を調べました。調査の結果、人工産卵場を造成した地点でも、卵の生残状況が良好であることが分かりました。産卵に適した砂利が減少している川でアマゴの親魚放流を行う場合には、人工産卵場の造成を併用することが効果的と考えられます。




産卵床の中から出てきた 発眼卵







  2009 年 11 月 23 日 (月)


    雌雄同体のヤマメ

                  






 
先月、下呂支所でヤマメの採卵作業中に、卵巣と精巣の両方を持つ 「雌雄同体」 が発見されました。

 サケ科魚類では、古くから北海道の川や北太平洋でシロザケやベニザケの雌雄同体が少数見つかっていますが、ヤマメ (サクラマス) については雌雄同体の報告はないようで、今回の個体が初めての事例と思われます。当研究所では、水産試験場の時代から、ニジマスについては 50年、アマゴ ・ヤマメ ・イワナについては約 40年にわたって継代飼育を続けています。しかし、いずれの魚種でも今まで雌雄同体は見つかっておらず、当研究所にとっても今回の個体が初めての確認です。




腹部の様子




卵巣 (左側) と 精巣 (白色の部分)






  2009 年 11 月 21 日 (土)


    人工産卵河川でのイワナの産卵状況

                  






 
先週に引き続き、人工産卵河川でイワナの産卵状況を調査中です。16 ・18 ・20日の調査でも新たな産卵床が確認されました。




産卵場の様子 (16日)




2日後の同じ地点 (18日)、中央付近の
砂利が掘り返され白っぽくなった部分が産卵床






  2009 年 11 月 20 日 (金)


    可児市立旭小学校 環境学習

                  






 
河川環境楽園内の国土交通省水辺共生体験館において、可児市立旭小学校5年生の「環境学習」が行われました。

 当研究所の職員は、「川と生き物」 というテーマでクイズも織り交ぜたパワーポイントによる講義を担当しました。参加した126名の児童たちは、普段何気なくみている川の環境と生物との関係を知ることで、川の生物を守るために人間ができることについて考えるきっかけになったようです。







  2009 年 11 月 19 日 (木)


    ウシモツゴの放流予定池の調査

                  






 
18日に 「ウシモツゴを守る会」 による、新たなウシモツゴ放流対象池の生物調査や水質調査を実施しました。

 地元自治会の方によると、今回調査した池は、過去にブラックバスやブルーギルが密放流されたそうですが、5年ほど前に、池干しを行ってすべて駆除したとのことです。今回の調査では、外来魚を含む魚類は全く捕獲されませんでした。今回の調査結果をもとに、さらなる検討を重ねて放流池の選定を行いたいと考えています。






  2009 年 11 月 17 日 (火)


    アマゴやヤマメの発眼卵の検卵作業

                  






 
先週に引き続き、今週もアマゴやヤマメの発眼卵の検卵作業を下呂支所で実施中です。今日の作業では、アマゴ 2系統の検卵を行いました。




生卵 (左側) と 死卵 (右側)






  2009 年 11 月 16 日 (月)


    渓流にヤマメの発眼卵を埋設

                  






 
渓流でヤマメの発眼卵埋設を行いました。

 発眼卵埋設は、渓流魚の増殖方法のひとつとして各地で実施されています。イワナでは発眼卵埋設の効果を明らかにした事例がありますが、ヤマメやアマゴについてはどれくらいの効果があるのかよく分かっていません。この調査では、生まれた稚魚の生残状況を調査して、放流効果を検討する予定です。また、アマゴでも同様の調査を予定しています。




砂利の内部にパイプで発眼卵を流し込む




発眼卵を埋設したところ






  2009 年 11 月 15 日 (日)


    第3回 下呂市農林水産業祭

                  






 
下呂市のあさぎりスポーツ公園および飛騨川公園で 「第 3回 下呂市農林水産業祭」 が開催されました。

 当研究所は、「淡水魚類の食文化」 をパネルで紹介するとともに、水槽でカジカ ・アジメドジョウ ・ウグイなど 11種を展示しました。多くの来場者が足を止め、各魚種の説明カードと水槽内の魚を照らし合わせていました。









  2009 年 11 月 13 日 (金)


    人工産卵河川でのイワナの産卵状況

                  






 
人工産卵河川でイワナの産卵状況を調査中です。

 この調査では、人工産卵河川の河床を双眼鏡で定期的に観察し、産卵床の数と地点を記録しています。2日にイワナの産卵行動を初めて確認して以降、3 ・9 ・13日にも新たな産卵床が確認されました。




雌によって砂利で埋められる直前の受精卵






  2009 年 11 月 12 日 (木)


    アマゴ・ヤマメの里親教室

                  






 
岐阜県漁業協同組合連合会では、県内の小学校を対象として 「アマゴ・ヤマメ里親教室」 を実施しています。

 この事業は、アマゴやヤマメの孵化の観察や稚魚の飼育を通じて地域の自然の大切さを学ぶことを目的として行われており、下呂支所で生産した発眼卵が 34校に提供されました。無事に育つことを願っています。





保冷容器に入れて発送






  2009 年 11 月 11 日 (水)


    アマゴやヤマメの発眼卵の検卵作業

                  





ヤマメの発眼卵

発生の最終段階の卵は、発現した眼球が
透けて見えることから “発眼卵” と呼ばれる




 
アマゴやヤマメの発眼卵 (はつがんらん) の検卵 (けん
らん) 作業を下呂支所で実施中です。

 発眼卵とは、発生が進んで安定期に入った卵のことです。卵は、受精後しばらく安静が必要ですが、発眼卵になると外部からの衝撃に比較的強くなり、収容水槽から取り出すことができるので、検卵機により生卵と死卵とを分別する作業が可能になります。死卵を放置すると、水カビ発生の原因となるので取り除かなければなりません。ただし、検卵機による除去では、少数の死卵が残るため、残った死卵を目視観察と手作業により取り除くことが必要です。

 これらの作業は 「検卵」 と呼ばれ、卵の出荷やふ化室への移送の前に必ず行っています。検卵が終了した発眼卵は、養殖業者への出荷や当研究所での飼育試験などに使用しています。




検卵機による生卵 (右側の橙色の卵) と
死卵 (左側の白い卵) との分別作業





目視観察と手作業による死卵の除去作業






  2009 年 11 月 10 日 (火)


    展示水槽の説明カード

                  






 
本所の展示水槽に説明カードを設置しました。

 カードには、生物の写真と簡単な説明が書いてあるので、水槽内の生物の名前や特徴が分かりやすくなりました。本所にお越しの際は、説明カードと共に展示水槽の生物たちをご覧ください。






  2009 年 11 月 9 日 (月)


    アユの腎臓や脾臓のサンプリング

                  






 
現在、当研究所は、アユの冷水病に関する共同研究を広島大学と実施中です。

 先日、大学院生 2名が本所に来訪し、継代飼育を続けているアユから腎臓や脾臓のサンプリングを行いました。当研究所の職員も合わせて 4〜5名で大量のサンプルの処理をひたすら行い、帰りの列車の時刻が迫る中でなんとか目標量を達成して、学生さん達は慌ただしく帰って行きました。






  2009 年 11 月 6 日 (金)


    岡山理科大学専門学校インターンシップ (職場実習)

                  






 
岡山理科大学専門学校アクアリウム学科の学生が、2〜6日の間、インターンシップ (職場実習) のため下呂支所に来訪しました。

 この実習では、ヤマメの採卵や人工受精、井戸水の殺菌灯の交換、アマゴの発眼卵の検卵作業などに取り組みました。




採卵用のヤマメ親魚の選別作業






  2009 年 11 月 5 日 (木)


    孵化室の消毒作業

                  






 
下呂支所で孵化室の消毒作業を行いました。

 孵化室は、検卵が完了したアマゴやヤマメの発眼卵を収容して孵化させ、稚魚の餌付けを行う施設です。稚魚の病気を予防するため、毎年この時期になると、発眼卵の収容前に施設内の清掃や消毒を行っています。




アルコールを吹きかけて、水槽などの器材を消毒






  2009 年 11 月 4 日 (水)


    井戸水の殺菌灯の交換

                  






 
下呂支所で、井戸水の殺菌灯を交換しました。

 殺菌灯は、飼育魚や卵の病気発生を予防するために設置しています。ふ化仔魚は特に病気に弱いため、飼育用水の殺菌が不可欠です。









  2009 年 11 月 3 日 (火)


    アユの仔魚の餌

                  





シオミズツボワムシ (全長 約 0.2mm)


 
当研究所では、先月誕生したアユの仔魚の餌としてシオミズツボワムシを使用しています。このワムシは、動物プランクトンの1種で、アユの仔魚の飼育には欠かせない餌です。

 ワムシは、クロレラ (植物プランクトン) を餌にして培養することができます。当研究所では、120リットルのバケツを 2つ使用してワムシを培養・回収しています。奥の培養バケツでは、クロレラと新しい飼育水を供給してワムシを増殖させています。手前の回収バケツには、培養バケツから余分な飼育水とともにワムシが流入する構造になっており、およそ 24時間でいっぱいになるように水量を調節してあります。毎日、回収バケツ内にたまった飼育水を取り出してプランクトンネットでワムシを集め、アユの仔魚に与えています。




奥が培養バケツ、手前が回収バケツ




孵化後 4日目のアユの仔魚 (全長 約 7mm)






  2009 年 11 月 2 日 (月)


    人工産卵河川でイワナが産卵

                  






 
9月 26日に産卵場の造成作業を行った人工産卵河川で、野生のイワナ親魚の遡上が 10月 30日に確認されました。また、今週に入ってからは、産卵行動が確認されています。

 今後、引き続き現地調査を行って、産卵状況を確認する予定です。





手前側が雌、奥側が雄




右半分の白っぽくなった部分が
雌が掘り起こして形成した産卵床






  2009 年 11 月 1 日 (日)


    アユの産卵

                  






 「第 30回全国豊かな海づくり大会 〜ぎふ長良川大会〜」の準備の一環として、アユの自然産卵の水中映像を撮影しました。

 撮影は、地元の漁業協同組合の方々の協力を得て行われました。今年は、天然アユの遡上量が多かったため、撮影現場となった産卵場周辺では、非常に多くの成熟したアユを確認することができました。産卵行動は、午後 3時を過ぎて日が傾くころから確認され、雌が雄に取り囲まれて産卵する様子を間近に見ることができました。











記 事


ため池で
外来魚駆除

人工産卵河川で
イワナの発眼卵の
調査

渓流にアマゴの
発眼卵を埋設

サツキマスの
産卵状況の調査

アマゴの
親魚放流の効果
卵の生残状況

雌雄同体のヤマメ

人工産卵河川での
イワナの産卵状況

可児市立旭小学校
環境学習

ウシモツゴの
放流予定池の調査

アマゴやヤマメの
発眼卵の検卵作業

渓流にヤマメの
発眼卵を埋設

第3回 下呂市
農林水産業祭

人工産卵河川での
イワナの産卵状況

アマゴ ・ヤマメの
里親教室

アマゴやヤマメの
発眼卵の検卵作業

展示水槽の
説明カード

アユの腎臓や脾臓の
サンプリング

岡山理科大学
専門学校インターン
シップ (職場実習)

孵化室の消毒作業

井戸水の
殺菌灯の交換

アユの仔魚の餌

人工産卵河川で
イワナが産卵

アユの産卵




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