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< 6 月  8 月 >



2021 7 30 日 (金)
川ぞいの林のやくわり
 





 イワナなど冷水性の魚類が生息する山奥の川 (渓流) は、川ぞいの林 「渓畔林 (けいはんりん)」 があり、真夏でも水温が低いという特徴があります。水温が低く保たれるのは、渓畔林が直射日光を遮って川に日かげを作っているためです。渓畔林は、冷水性の魚類の生息に不可欠な存在といえます。

 下呂支所では、小学生向けの自然教育プログラム 「川ぞいの林のやくわり」 を 2010 年に作成しました。このプログラムでは、「水温観察水路」 を使用して日なたと日かげで水温の上がりやすさを比較し、渓畔林の機能について解説しています (関連記事 : 2010 年 8 月 1 日・9 月 10 日、2011 年 5 月 21 日、2013 年 7 月 30 日、2018 年 6 月 3 日)。




イワナ




水温観察水路





2021 7 29 日 (木)
カワシンジュガイ
 





 カワシンジュガイは、イシガイ目カワシンジュガイ科カワシンジュガイ属の淡水二枚貝の 1 種です。

 カワシンジュガイは、北海道から中国地方にかけての限られた地点にしか生息しておらず、環境省レッドリストでは絶滅危惧 IB 類 (EN) に選定されています。近年、全国各地で生息状況の悪化が懸念されており、天然記念物に指定されている地域も少なくありません。岐阜県内では、郡上市や高山市の生息地が天然記念物に指定されています。

 カワシンジュガイは、県内外のいずれの生息地においても減少や絶滅のおそれがあるため、生息地の保全や生息状況の把握に取り組むことが望まれます。


参考文献

岸 大弼・伊藤健吾・秋山吉寛・竹内 基・近藤高貴.
  2019.宿主に寄生中のカワシンジュガイ幼生が
  有する一時的な塩分耐性.Venus,77: 54-58.
  < 外部リンク >











2021 7 28 日 (水)
水温が上昇
 





 梅雨明け以降、暑い日が続いています。

 下呂支所では、飼育用水 (水源は飛騨川) の水温が 23 度近くにまで上昇しており、アマゴやニジマスなど冷水性の魚類の適温を超過してしまいました。これほどの高水温が続くと魚病が発生しやすくなるので、飼育魚への影響が心配されます。








2021 7 27 日 (火)
渓流で魚類調査
 





 渓流で魚類調査を行いました。

 今日の調査では、イワナの生息が確認されました。











2021 7 26 日 (月)
飼育魚の体サイズ測定
 





 下呂支所でニジマスの体サイズ測定を行いました。

 同じ魚種であっても系統によって成長速度に差が生じることがありますし、同じ系統であっても飼育方法によって差が生じることもあります。下呂支所では、飼育魚の体サイズ測定を目的に応じて随時行っています。











2021 7 23 日 (金)
養殖魚の魚病診断
 





 先日、下呂支所に県内の養殖場から魚病診断の依頼がありました。

 今回、診断の依頼があったのはニジマスです。養殖場は、自然界よりも高い密度で魚を飼育しており、病気が蔓延すると大きな被害が出る恐れがあるので、原因の把握と適切な対応が不可欠です。当研究所では、寄生虫や細菌の有無などを調べ、養殖場に対応策を指導しています。











2021 7 22 日 (木)
ナデシコ
 





 下呂支所の横を流れる飛騨川 (益田川) の堤防でナデシコが咲いています。

 ナデシコは、秋の七草のひとつですが、下呂支所周辺では毎年夏至の頃に咲き始めます。











2021 7 21 日 (水)
ミズワタクチビルケイソウ
 





 ミズワタクチビルケイソウ (Cymbella janischii) は、アメリカ原産の外来珪藻です。日本への移入の経緯はよく分かっていませんが、近年、国内各地で分布拡大が懸念されています。

 ミズワタクチビルケイソウが繁茂すると、アユの餌となる付着藻類の生育が妨げられるおそれがあります。別の河川で使用した胴長・タモ・オトリ缶などを持ち込む場合は、ミズワタクチビルケイソウの分布拡大を防止するため、あらかじめ消毒や乾燥を念入りに行うようお願いします。

 釣り具や漁具の消毒や乾燥は、アユの冷水病やエジワジエラ・イクタルリ病の持ち込みを防ぐためにも不可欠です。良好なアユ漁場を維持するため、ご協力をお願いします。







胴長の靴底は、特に念入りに消毒
(消毒液を十分にしみ込ませる)





参考文献

芦澤晃彦・加地弘一.2019.ミズワタクチビル
 ケイソウが放流アユの定着に与える影響.
 山梨県水産技術センター事業報告書, 46:
 34-38.  < 外部リンク >

長野県水産試験場.2020.ミズワタクチビル
 ケイソウが発見されました.水産だより, 39:
 7.   < 外部リンク >

洲澤多美枝・清野聡子・真山茂樹.2011.筑後
 川上流に大量出現した Cymbella janischii
 (A.W.F.Schmidt) De Toni と Gomphoneis
 minuta
(Stone) Kociolek & Stoermer:外来種
 珪藻の可能性について.Diatom, 27: 58-64.
 < 外部リンク >

洲澤多美枝・洲澤 譲.2016.日本に侵入して
 いる外来珪藻.豊田市矢作川研究所季刊誌
 RIO, 201: 4.  < 外部リンク >


洲澤 譲・洲澤多美枝.2021.酒匂川(神奈川
 県)で採集された外来種ミズワタクチビル
 ケイソウ.神奈川自然誌資料, 42: 87-93.
  < 外部リンク >





2021 7 20 日 (火)
水温計のデータ回収
 





 先週、下呂支所で水温計のデータ回収を行いました。

 下呂支所では、敷地内の井戸や水路など計 6 ヶ所で水温を計測しており、データ回収や電池交換を定期的に行っています。








2021 7 19 日 (月)
変わり鮒
 





 これらのフナは、先日、羽島市内の農業排水路で捕獲された魚の中から確認されました。よく見ると、鰓蓋が透けて血管や鰓が丸見えで、眼が真っ黒です。

 これは透明鱗個体といって、色素異常を起こして鱗を通して臓器等が透けて見える個体を言いますが、最近ではメダカや金魚で品種として人気が出ています。また、コイ科魚類では天然水域でもごく稀に出現し、40 代以上の人であれば、昔の釣り漫画のなかで 「宇宙ブナ」 として紹介されていたことを覚えていると思います。








2021 7 16 日 (金)
アオダイショウ
 





 下呂支所の庁舎付近にアオダイショウが現れました。

 この個体は全長約 1.2 m で、その後、臆することなく事務室に出入りして職員を恐慌状態に陥れました (関連記事 : 5 月 3 日、7 月 1 日)。














2021 7 15 日 (木)
養殖魚の魚病診断
 





 今週も下呂支所に県内の養殖場から魚病診断の依頼がありました。

 今回、診断の依頼があったのはニジマスです。養殖場は、自然界よりも高い密度で魚を飼育しており、病気が蔓延すると大きな被害が出る恐れがあるので、原因の把握と適切な対応が不可欠です。当研究所では、寄生虫や細菌の有無などを調べ、養殖場に対応策を指導しています。














2021 7 14 日 (水)
オオオバボタル
 





 下呂支所の庁舎内にオオオバボタルが現れました。オオオバボタルは、ホタル科オバボタル属の 1 種です。ホタル科の 1 種とはいっても、その光は弱く、人の目で確認するのは難しいそうです。

 オオオバボタルは、ヒル (関連記事 : 6 月 26 日) と違って職員の血を吸うおそれはないため、いつも大目に見ています。




















2021 7 13 日 (火)
サツキマスについての学習
 





 岐阜市立長良中学校でサツキマスについての学習が行われました。

 当研究所の職員は、サツキマスの分布や生活史について解説しました。








2021 7 12 日 (月)
アマガエル
 





 下呂支所の庁舎内にアマガエルが現れました。

 アマガエルは、ヒル (関連記事 : 6 月 26 日) と違って職員の血を吸うおそれはないため、いつも大目に見ています。














2021 7 9 日 (金)
養殖魚の魚病診断
 





 一昨日に引き続き、下呂支所に県内の養殖場から魚病診断の依頼がありました。

 今回、診断の依頼があったのはアマゴです。養殖場は、自然界よりも高い密度で魚を飼育しており、病気が蔓延すると大きな被害が出る恐れがあるので、原因の把握と適切な対応が不可欠です。当研究所では、寄生虫や細菌の有無などを調べ、養殖場に対応策を指導しています。








2021 7 8 日 (木)
タモの補修
 





 下呂支所でタモの補修を行いました。

 タモは、野外での魚類調査や所内での飼育魚の管理に欠かせない道具です。使用頻度が高いので、よくほつれたり穴が開いたりしますが、その都度、職員が手作業で補修して、少しでも長く使用できるようにしています。












2021 7 7 日 (水)
養殖魚の魚病診断
 





 下呂支所に県内の養殖場から魚病診断の依頼がありました。

 今回、診断の依頼があったのはイワナです。養殖場は、自然界よりも高い密度で魚を飼育しており、病気が蔓延すると大きな被害が出る恐れがあるので、原因の把握と適切な対応が不可欠です。当研究所では、寄生虫や細菌の有無などを調べ、養殖場に対応策を指導しています。











2021 7 6 日 (火)
養殖場への巡回指導
 





 先週、養殖場への巡回指導を行いました。

 今回は高山市の養殖場 1 軒を訪問し、飼育状況について聞き取りを行いました。








2021 7 5 日 (月)
クモ
 





 下呂支所の庁舎内にクモが現れました。

 クモは、ヘビ (関連記事 : 5 月 3 日、7 月 1 日) と違って職員に巻き付くおそれはないため、いつも大目に見ています。








2021 7 2 日 (金)
水温計の設置
 





 渓流で水温計の設置作業を行いました。

 今日は、計 8 ヶ所に設置しました。








2021 7 1 日 (木)
アオダイショウ
 





 下呂支所の飼育池にアオダイショウが現れました。

 全長約 40 cm の小さい個体でしたが、その後、臆することなく事務室に出入りして職員を恐慌状態に陥れました (関連記事 : 5 月 3 日)。

















記 事


川ぞいの
林のやくわり

カワシンジュガイ

水温が上昇

渓流で魚類調査

飼育魚の
体サイズ測定

養殖魚の魚病診断

ナデシコ

ミズワタ
クチビルケイソウ

水温計の
データ回収

変わり鮒

アオダイショウ

養殖魚の魚病診断

オオオバボタル

サツキマスに
ついての学習

アマガエル

養殖魚の魚病診断

タモの補修

養殖魚の魚病診断

養殖場への
巡回指導

クモ

水温計の設置

アオダイショウ

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