発眼卵埋設放流には、以下のような長所があります。
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残存性は、稚魚放流個体よりも高い。 |
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A |
費用対効果は、稚魚放流よりも良い。 |
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B |
鱗や鰭の状態は、稚魚放流個体よりも良い。 |
その一方で、以下のような短所があります。
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残存率は、野生個体 (自然繁殖で生まれた魚)
には及ばない。 |
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A |
埋設作業に手間がかかる。大量の卵の埋設は、労力的に困難である。 |
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B |
埋設作業に技術が要求される。失敗すると、卵が全滅する場合もある。 |
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C |
在来個体群 (種苗放流が これまで一度も行われていない支流に生息する固有の遺伝子を持つ純系の魚の集団)
が分布する支流に放流すると、交雑が起こり、その地元にしかしない純系の魚が消失するおそれがある。 |
なお、養殖場は、通常は必要量の発眼卵しか保有していないため、急な注文に応じるのは困難です。発眼卵埋設放流を行う場合は、十分な時間の余裕を持って
(半年くらい前から)、養殖業者に発眼卵の生産計画や購入の可否を相談してください。
発眼卵埋設放流は、稚魚放流よりも高い効果が期待されます。その一方で、埋設作業に手間がかかることや、技術が要求されるといった難点があります
※。このように発眼卵埋設放流は、長所と短所の両方があり、完璧な方法ではありません。発眼卵埋設放流は、これらの特徴を理解した上で実施してください。また、在来個体群が分布する支流では、種苗放流
(発眼卵埋設放流を含む) を実施しないようお願いします。
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当研究所では、発眼卵埋設放流の省力化を図った
「親魚放流 (しんぎょほうりゅう)」 という増殖方法を確立しました。
この親魚放流は、労力の制約で発眼卵埋設放流の実施が困難な場合の代替策のひとつです。親魚放流のページも併せてご覧下さい。 |
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解説書
「アマゴ・ヤマメの発眼卵埋設放流の方法」 |
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< PDF > |
※ 両面印刷して左とじにすると冊子になります
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※ この解説書は、岐阜県河川環境研究所
(当時)が発行したものです |
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参考文献
中村智幸.2008.渓流魚の人工産卵場のつくり方
《付録》 渓流魚の発眼卵
放流の方法.水産庁・独立行政法人水産総合研究センター中央水産
研究所. < 外部リンク >
中村智幸・飯田 遥.2009.水産総合研究センター叢書 守る・増やす渓流魚
イワナとヤマメの保全・増殖・釣り場作り.社団法人
農山漁村文化協会.
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