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  − マス類の発眼卵の供給 −     




 当研究所では、岐阜県池中 (ちちゅう) 養殖漁業協同組合を通じて、下呂支所で生産したアマゴ・ヤマメ ・ニジマスの発眼卵を養殖業者や漁業協同組合に供給しています。現在、供給している発眼卵の系統 ・用途 ・購入申込時期 ・出荷時期は、以下の通りです。



魚 種

系 統 概 要 用 途 申込
時期
出荷時期
アマゴ 事業系
下呂市内の飛騨川の本支流で採捕したアマゴを初代親魚とする系統。スモルト (降海型) の出現率が比較的高い。
放流用としては、岐阜県内の河川での使用に限定。

食用

放流用
9月 10-11月
通常
パー系

下呂市内の飛騨川の本支流で採捕したアマゴを初代親魚とし、選抜育種で パー (河川残留型) の出現率を高めた系統。
放流用としては、岐阜県内の河川での使用に限定。

全雌
(ぜんめす)
パー系

パー (河川残留型) の出現率が高く、早熟雄が出現しないので、食用目的の生産に適した系統。ただし、系統の作出で雌性発生技術を使用しているため、自然界への放流はできない

食用

放流不可
ヤマメ 神通川
パー系

富山県内の神通川下流域で採捕したサクラマスを初代親魚とし、選抜育種で パー(河川残留型) の出現率を高めた系統。
放流用としては、岐阜県内の河川 (富山県の神通川水系を含む) での使用に限定。

食用

放流用
9月 10-11月
神通川
スモルト系

富山県内の神通川下流域で採捕したサクラマスを初代親魚とし、選抜育種で スモルト (降海型) の出現率を高めた系統。
放流用としては、岐阜県内の河川 (富山県の神通川水系を含む) での使用に限定。

ニジマス 通常
晩期系
(春産卵系)

1970年代に飛騨市の民間養魚場から導入した系統。当初は冬産卵だったが、選抜育種で春産卵に変更 ・固定した系統。

食用

放流用
3月 4-5月
全雌 三倍体
晩期系
(春産卵系)

成熟個体が出現しないので、食用目的の肉質の良い大型魚の生産に適した系統。ただし、系統の作出で雌性発生および三倍体化の技術を使用しているため自然界への放流はできない

食用

放流不可


!注意!  発眼卵の購入を希望される方へ

 上記の発眼卵は、すべて岐阜県池中 (ちちゅう) 養殖漁業協同組合を通じて供給しています。購入を希望される方は、同組合にご連絡ください。また、当研究所の発眼卵を希望される場合は、その旨を同組合にお伝えください。


      購入申込先

岐阜県池中養殖漁業協同組合

〒500-8384  岐阜市薮田南1丁目11番2号
TEL : 058-272-3931  FAX : 058-272-3965


 なお、生産量に限りがあるので、ご要望にお応えできない場合があります。また、岐阜県内の養殖業者への出荷が優先されるため、それ以外のご要望にお応えできない場合があります。あらかじめご了承ください。




出荷の直前に検卵機による検卵 (左) と、手作業による検卵 (右) の両方を必ず実施


 下呂支所では、飛騨川の河川水を使用して採卵用の親魚を飼育しています。毎年、河川水の状況 (水温 ・水量 ・濁りなど) によって、発眼卵の出荷時期や生産量が変動するため、ご要望にお応えできない場合があります。この点についても、あらかじめご了承ください。




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